CL:盛山(記)、日置、森
期間:2009年8月22~24日
長いルートに行きたい・・・
振替盆休みを取れたので、どっぷりと山に浸かれる山域という事で剣に行く事にした。
8/22 入山
天気予報を裏切り、天気は最高だ。しばらくは晴天続き。
しかし最近の中央高速は最悪だ。渋滞にハマりながら2時間遅れで扇沢着。
ダムに着いたのは昼過ぎ。今回は経費削減のため、室堂経由はやめて、ダムから歩くことに。途中丸山東壁を眺めつつ、ハシゴ谷乗越を越えていく。登山道としてはやや荒れている。
久々のフル装備の歩きなので、バテる。結局、出発が遅れた事もあり、テン場着は夕暮れ直前。
8/23 チンネ登攀
お盆を避けた山は空いている。
この日長次郎沢を登るのは、我々の他に、大学山岳部パーティーと中高年パーティーの計3パーティー。チンネに向かうのは我々だけであった。
急な雪渓に息を切らしながら、池谷乗越へ。そこからガラガラの池谷ガリーを下り、回り込んでようやく三の窓。遠い。
取り付きは既に昼近い時間であった。
公平なジャンケンの結果、盛山、日置、森の順番で5ピッチづつリードとなる。
普通に登って、1ピッチ目の終了点に行ってしまったので、そこからザイルをつけ、スタートとする。
2ピッチ(盛):クラック沿いに登る。なんだか難しいぞ・・・それもそのはず。本来のルートはもう少し左であった。だが残置ハーケンも多く問題なく登る。苔っぽいのと、出口のでかい浮石には閉口したが。
3ピッチ(盛):正規のルートの確保支点に戻ったが、右にあったハーケンとシュリンゲに目を奪われ、右よりに登る。これが酷かった。難しそうだな~とは思ったものの4級でしょっと舐めてた。かなり体を振るムーブが出てきて、極めつけは薄いフレークを持っての引き付け。錫杖の悪夢が蘇る・・・このフレークが剥がれたら・・・。
完全にびびり体が動きません。シュリンゲをがっつり掴みA0で登り切る。怖かった。
4ピッチ(盛):正規ルートに戻り、もう派生ルートのハーケンには惑わされません。岩のルートを読みましょう。おかげでこのピッチは超快適。
5ピッチ(盛):ちょっと足りなかった分を伸ばし、ピナクル裏の確保支点に。ここで疲れたので、選手交代。
6ピッチ(日):フェースを登る。高度感が出てきて快適だ。
7ピッチ(日):リッジを普通に歩く。
8~9ピッチ(日):傾斜もなく余裕。
10ピッチ(日):トラバース後にチムニー状の凹角を登りナイフリッジを歩く。
11ピッチ(森):核心。カンテラインをフェースを交えながら登り、小ハング?を一気に登る。下部の方が微妙なバランスが必要で、難しく感じる。ハングはホールドがガッチリ効き、難なく乗り越えられる。セカンドはかなり精神的プレッシャーが少ないなとつくづく感じる。日が傾き始め、風もあるので寒い。
12ピッチ(森):岩頭の上まで抜ける。
13~14ピッチ(森):ナイフリッジを登ったり下ったり。
15ピッチ(森):ようやく終了点。長かった。
下降ルートは踏み跡がしっかり付いており、難なく池谷ガリーに戻り、5~10分ほど登り返し、池谷乗越へ戻ってきた。
夕暮れも迫ってきているが、体力もかなり消費している。ここは慎重に下山していく。今回、軽登山靴のため、6本爪アイゼンを持ってきていた私は上部の雪渓は恐ろしくて下る気にならず、雪のないガレ場を降りて行った。途中で懸垂を1回混ぜながら降りていく。
傾斜が幾分緩くなったところで、雪渓に乗り、グリセードで降りていく。しかし今回使用した登山靴は古い為かまったく雪上では役立たず。滑る事この上なく、靴底が柔らかいのでキックステップが決まらない。
長次郎沢の雪渓下山中に日暮れが訪れ、あたりは真っ暗に。
きれいな星空の下、へろへろとテントに戻っていった。
8/24下山
この日はもう一本登ってから下山予定だったが、諸事情によりチンネだけにしようと前日に決めていたので、さっさと下山する。
帰り道に素敵な大滝を見つける。
登山道から見ているとスラブ状の滝で、かなり難しそうだ。
見ていると、一本の可能性があるルートが見えてきた気がした。
これは行くしかないでしょ。週末の山行は決まった。
反省点
・岩のルートを読めていなかった。
・ルートの情報の収集を怠った(下降ルート、6本爪アイゼンの使用)
・隊員1名のアプローチでの暴走を止めれなかった(パーティー力の欠如)