前穂高岳・屏風岩東稜

２０１３年８月１４日～１５日　CL:盛山（記）、松澤

 

＜行程＞
８／１５：上高地－－横尾
８／１６：横尾5:00－－6:15T4尾根取り付き－－8:00T４テラス－－8:15T２テラス（東稜取り付き）－－13:30終了点－－14:15T2テラス－－16:30横尾－－18:30上高地

＜記録＞
実は初めての前穂高屏風岩。
昨年は雨で渡渉すら出来ず敗退。
今回はまあ、問題を含みつつも余裕を持って完登です。

何が問題かって、
「あっ、ルート図を車に忘れた(ﾟﾛﾟ; )」
「あっ、俺も(ﾟдﾟlll)」
終了でしょ、これ。
登ったことないルートでルート図ないって、あり得ないんですけど。
いやいやルート図に頼った登攀はダメだよ・・・いや違うだろ。
そんな問答をしつつも、とりあえず横尾に向かう。
そんなこんなで、とても情けない理由で敗退の危機を迎えつつ、ルート図をメールで送って貰う、現地で出合ったクライマーにルート図を見せてもらい写真を撮るといった対応で無事危機を乗り切る。
メールしてくれた会の仲間、横尾で会ったクライマーさん、道すがら突然「トポ持ってないですか？」と訳のわからん質問を受けた方・・・すいませんでした、そしてありがとうございました。僕らは無事完登出来ました。

～ルート記録

・１ピッチ目
出だしからの小ハング越え。ピンの距離は想像以上に近く人工登攀としては比較的易しい。乗り越えるとこの肝心なピンがお辞儀をしていて今にも抜けそうなのはちょっと怖かった。俺、セカンドで良かった。
ハングを越えて５mくらい伸ばした小テラスでピッチを切る。
このルートは懸垂ルートでもあるので至るところに支点がある。
ついでにフリー用のペツルボルトがあり、それに引っ張られると変なラインになりそう。使える物は使いますけど。

・２ピッチ目

ビレー支点から直線的に続くボルトラダーを登る。単純なアブミの掛け替え。風も出てきて高度感もあり気持ち良い。
鼻歌混じりに登る。
ところどころ弱そうなボルトやハーケンがあるが問題なし。

・３ピッチ目
左に人工でトラバースしてランペを登る。途中に支点がありピッチを切る。

・４ピッチ目
ルート図的にはまだ３ピッチ目。支点から５mくらいでボルトラダーはなくなりフリーに切り替わる。
意外にフリーが怖い。あまり足場が宜しくないが支点が隣接して３つくらいあるので、ここで切る。（たぶん３ピッチ目の終了点）

・５ピッチ目
右にトラバースして、崩壊しそうなフレークに立ち上がり人工開始。
人工自体は難しくないが少々疲れが・・・
ここでもちょっと動きが難しい部分のハーケンの入りが甘く多少は怖い。

　 　

・６ピッチ目
人工混じりのフリー。ピナクルテラスに向けて直上。人工ルートなのでA0も使いまくり。テラスの前で段が上がれず困る。ボルトラダーもないし、フリーで行くにはホールドスタンスが少ない。左から回り込んでテラスに上がったがやはりザイルが極悪に重くなった。
ビレーしたらザイルが動かないのでテラスから一度降りてランニングを解除しました。
ここはルートミスったかな？

・７ピッチ目
最終ピッチ。特に難しくもなく人工主体で登る。ブッシュに突っ込み終了！

　

ルートの総括としては想像以上にピンの状態が良く打ち足しや細引きの追加も必要なく登れた。
とても快適なルートだった。
ただピンがかなり多いのでルートを間違えると大変なことになるんだろーなーと。

 

おまけの登攀動画
  
（初めに作ったオリジナルとは著作権の為、BGMを変更した・・・ ）