1月23日 日置 盛山 松澤
今シーズンは八ヶ岳ももうだいぶ通ったし、ちょっと違うところに行ってみたくなった。さて、どんなところがよいのかなといろいろ見ても、なんかピンと来るものがない。それなら自分で素敵なところを探しに行けばいいじゃないか。近くて便利な奥日光へ氷瀑を探しに行くことにした。
8時半に東武日光駅に集合、紺八王子号でいろは坂を登る。歩きかと思っていた林道は薄く雪が積もっているものの、一応除雪されている。鎖がつないであって入ってくれるなと書いてあるが、ええい行っちまえでそのまま突っ込んでしまった。
広い谷をスキーを装着して進む。なかなか快調、最中な雪だったのでつぼ足だったら時間がかかったろう。一時間ばかり歩いて二股に到着。まずは右股から探すと言っていたのだが、左のほうに青白いものが見えるではないか。おお、何かあるぞと言って近寄ると二十メートルの滝だ。滝本体は凍っていないが、その左には誰も触った形跡のない全く無傷の新品氷柱がかかっていた。実は自分で計画を立てておきながらあまり期待していなかった。思わぬ発見にびっくり。
下から見上げるとなかなか手強そうで、下手に登ってしまうと上でうまく終了点が作れなそう。私は当然トップで登る気はまったくなく、暫くうだうだして盛山氏のファイトが沸いてくるのを待っていると、やっぱり期待を裏切らずに取り付いてくれた。
盛山氏登る。傾斜きつく、氷も硬いようで苦労している。なんだかアックスの振りが鈍くなってきた。大丈夫かなと思っていたらやっぱり落っこちてきた。ホールダウンぎりぎり、地面から10センチ位のところで止まったか。変な堕ち方をしていたら危なかったかもしれない。そしてなんと松澤氏が墜落の様子をビデオで撮っていたと言う。何、本当かと言って再生してみると、なんとそこにはヤモリのごとくポロリと剥がれ、そのままパタンと落ちていく様子が克明に記録されていた。その絶妙さに一同大爆笑、あまりに潔い落ちっぷりに腹が痛い。
墜落にもめげず盛山氏再び登る。途中で疲れてしまったので下りてきたが、それでもだいぶ上がった。もうグランドフォールはないとわかったところで松澤氏が登場、核心の垂直部を登りきってスクリュー2本でトップロープをつける。それで盛山氏が一回、私もやれやれやっと出来上がったかと登らせてもらった。最後は氷柱にロープを掛けて懸垂下降で終わりにする。
その後右股も探検するが、地図にある緑滝は傾斜がゆるいようでただ雪壁になっていた。もういい時間だ。スキーで谷を下りて行く。慣れないスキーで荷物も背負っているので皆四苦八苦するが、それでも滑っているのでやっぱり速い。車に乗った頃に日が暮れて、今日も随分遊んだ気分だ。いつもとちょっと違った山行で、なんだか新しい遊びを見つけたよう、このあたり他にも隠れた氷瀑がありそうなのでこれからもちょくちょく来てみたい。
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