2008月6月25日(水)~7月21日(月) (以降、表記は現地時間)
7月8日(火)
本日はY氏3回目のトライ。回を追うごとに調子が上がっているとのコト。ルートの実質2/3までTrだがノーテンで登っている。休憩中に背筋、姿勢、体操について御講義賜る。私めは重度の猫背でクライミングうまくならないどころか胃をやられて・・・オソロシヤオソロシヤ。近くの丸太で暇があれば背中のマッサージ&ストレッチ。痛気持ちよい。
休憩中に隣のルートへ。
・Ivan Meets G.I.Joe 5.10a
出だしで危うくカム回収不能になりかける。落ち着いて再びスタート、珍しくちょっぴりかぶった核心もハンドがバチ効きで久しぶりに楽しいクラックであったのです。
7月9日(水)
今日はいよいよ10cのRPを目指す。岩場The Upper Malamuteへ。
アップにいつもの10aをリード。朝イチなのか緊張なのか体が硬い。海沿いで強風も気になる。まずTrでTrain Boy 5.10cをおさらい。3回核心トライで2回連続成功。さあいきますかね。核心までヒヤヒヤ、核心でもドキドキ。練習どうり両手をそれぞれのカチへ。悪いスタンスに立ちこみハイステップで立ちこみ。核心突破!最後まで気を引き締めて無事RP。
またしても指は出血サービス。それでもいいんです。しばし岩場で幸せな昼寝。
夕方、昨日ぐらいに出て行ったテントサイト共有のモーガン青年に代わり、早速マイクという
さわやかなナイスガイがサイトシェアを持ちかけてきた。ドウゾドウゾ。
こいつも2ヶ月滞在予定、まったくここら辺は素敵なクライミング馬鹿の巣窟らしいですな。
7月10日(木)
指皮もこっぴどく傷めてるし、こちらに来てクライミングのみなだったので持久力トレも兼ねて
本日はトレッキング。アルパインには歩荷力も重要なのですYO!Squawという標高700mぐらいのピークまで片道3h。途中で道を間違えるも、まあのんびりと。帰りにChiefのSecond Peakへ寄る。Squamishの町並みや、遠くの雪山も見える風光明媚さ。クライミングもトレッキングも山との対話の一つの手段過ぎないんですね。岳人目指すなら好き嫌いせずやりたいもんです。
7月11日(金)
本日は休養日。午前中朝イチで半額パンゲット、もう慣れっこです。
卵・ソーセージなどたんぱく質も抜かりなく。
丸一日の休養日は今日で最後。あと1週間です・・・
7月12日(土)
本日は岩場The Upper Malamuteで前回RPしたルートの隣のルートに挑戦。
.・Whip Cream Boy 5.10d
Trでトライ。下部は10b程度で問題なし。核心はやはり隣の10c同様、上部のバンドの上である。3手ほど続く甘いスタンスをスメアリングとカチでどれだけ耐えられるかが問題。
カチ力(ちから)はかなりついてY氏にも「安定してんね」とお褒めのお言葉。
しかし核心の成功率は40%ぐらい。はたしてどうなるか・・・。
7月13日(日)
本日はY氏4回目のトライ。本日も核心のムーブを中心に念入りな感じ。
16:00ぐらいからNicolasチームがトライに来る。しかしこやつら、マンダリン(だっけ?)弾いたり、ボルダーしこたま登った後こんな時間に5.14トライしに来る。しかもやたらハイテンション。
ニコ「Y氏!どこまで登ったんだい?」
Y氏「核心の手前までいけたよ。」
ニコ「Wow!! COOL!!」
ニコチームA「見てよ、あの(核心のフィンガークラックの)ライン、すんげえキレイ。COOL!!」
ニコチームB「YEAH!!」
こんなかんじ。ヤツラのスタミナとハイテンションはモンゴロイドに真似できるのか?
ニコさんはアップの後、リードでぶっつけトライ。彼の辞書にTrという文字はないらしい。下部の5.12クラスのシンハンドクラック(Y氏談)をほぼプロテクション無で登る。彼にとってはここの区間は落ちる場所ではないのだろう。まったく危なげない。
これが世界のトップをゆくクライマー・・・ただただ閉口。
PS.ニコチームはCobra Crackトライの次の日にChiefの最難マルチルートThe Black Dyke 5.13bを登ったらしいす。どんなカラダしとんじゃ?
7月14日(月)
本日は私めのWhip Cream Boy 5.10dトライ日。少し早めに起床し、連日のスラブでむくんだ指関節のマッサージを入念に。Trで核心の練習ですが2回連続失敗。スタンスが悪い。ふと違うムーブがないか探ると、左足横にそれまで使っていたスタンスより若干?効きそうなスタンスが。これが大当たり!探してみるモンです。
いよいよリード。核心を突破した後、足が滑るもカチのみで耐える。カチ力(ちから)は確実についておりました。トライの1回目でRP!最高グレード更新です。しかし次はいよいよ5.11まってます。嬉しいどころか身が引き締まりますワイ。自分が登れる日もあと3日
7月15日(火)
クライミング始めてもうすぐ2年、いよいよ5.11a挑戦の時が来ましたよ。
といっても今日はTrのみです。リラックスリラックス。
・Pooshwityortfout 5.11a
ルート名なんて読むの?なんてことはさておき、Trトライ。
下部は5.10a/bぐらい?問題なし。ここら辺のルートは核心のムーブのみでグレードが決まっているようです。4手ほどのちっこいカチの連続でスタンスもあまいあまい。特に1手目2手目は両手の各指1~2本で耐える感じ。しかし予想外に3回目のトライでノーテンで登れる。その後も2回連続で成功。・・・もしかしていけまするか?
予定変更し、リードでトライ。しかし数回の核心練習で指がヨレたのか、はたまた11aの見えないカベか、あっさり核心でフォール。そこから2~3回核心のみトライするもまったく登れず。
焦んな焦んな、明日でいいじゃないかと自分に言い聞かせ本日終了。
7月16日(水)
午前1時くらい?腹が痛い・・・心当たりがある。昨日の夕食、5日前買ったカボチャが傷んでた。でも煮込めば大丈夫とラーメンに放り込んだ・・・良い子の皆様は真似なさるな。
トイレの中で11aの挑戦など頭から消え去っていた・・・。
朝8時起床、体が少々ダルイ、ネムイ。ですが3時間後にはトライ。体操、マッサージを入念にして朝飯もしっかり食べる。11:00岩場The Upper Malamuteへ。
まずはTrでPooshwityortfout 5.11aの核心練習。1回目成功、2回目失敗。
いまいち成功率が悪い。その時Y氏のアドバイス「手順決まってるなら練習で指酷使しないほうがいいよ~」うむ。私めは腹を決めました。結局手順は決まったものの満足な成功をせずにいよいよ本番。
20分ほど休憩。風や日光の向き(まぶしさ)なんかが妙に気になる。あんま関係ないはずなんですがね。指皮保護のテーピングもはずした。さあ、いざゆかん!
下部を問題なくしかし慎重にこなし、いよいよ核心。「絶対落ちない!」連呼・・・(笑)
決めた手順のみひたすらこなす。核心上部のクリップを忘れてY氏に指摘されるぐらいイッパイイッパイ。
終了点にクリップ。どんな感動が待ってますかなと思いきや、「次は11bか・・・」もうアホかと。たぶんここ2週間でY氏やニコさんなどトップクライマーのクライミングを間近で見たからだろう、ここでとまらない、とまれない。
7月17日(木)
本日は私めのクライミング最終日(明日はY氏のトライ)。
ここ1週間ほど放置プレイに走っていたクラックを求めキャンプ場裏の岩場The Bulletheadsへ。
・Coogee Crack 5.10c
10mと短いがパンチの効いた好ルート。
全体を通じてフィンガーサイズ。上部はプロテクション悪く、去年Y氏のサポートに来ていた
方々はランナウトで登ったとのコト。昨日11a登ったといってもクラックはまだまだ初心者。
過信せずおとなしくTrのみトライ。最終日にケガしてもツマラン。
3回目のトライでノーテン。これで終わり。続きは日本で、キルギスで。
午後はShannon Falls(でっかい滝)へ散歩。観光客たくさん。キャンプ場から近かったけど気づかんかった。
7月18日(金)
本日はSquamish滞在最終日。Y氏5回目のトライです。最後まで気を抜かず無事故が大事。
核心5mを残しTrでノーテン。少しづつ、けど確実に進んでおるようでした。
キャンプ場に戻りY氏にご挨拶後、夕方最後の買出し。
夕食めっちゃ豪華!!!でもラーメンは相変わらずでした(苦笑)
7月19日(土) Stawamus Chief Provincial Park5:45~Squamish6:30~Vancouverダウンタウン8:00~Stanley Park11:30~Robson Street16:00~Vancouver国際空港18:00
4:30起床、隣のマイク青年に悪いと思いながらもテントをガサガサ撤収。時間に遅れそうになりダウンタウンまで重い荷物背負って疾走。6:30SquamishダウンタウンからVancouver行バスへ乗る。本日はVancouver散策と土産買い。Vancouverダウンタウンのバスターミナル8:00着。早朝なんで店とかはまだ閉まってるさわやかな朝の中、Vancouverダウンタウン北に位置するStanley Parkへ。しかし荷物がオモイオモイ~。ヨットやらトーテムポールやら見て、昼寝して、散策して・・・
土産はガイドブックに載ってたRobson Street周辺の日本人経営?の店へ。
その後公共バスでVancouver国際空港へ。行きと同じルートなので精神的に幾分楽。
夕食はカナダに来て初めてお店で食事を取った。でも空港内のハンバーガーですけど。
空港のベンチで寝る。夜中にガードマン二人組みに置き引きに関する注意と
「おまえマサカ置き引きじゃないだろな?」的な質問受ける。(何時出発とか航空会社とか国籍はとか・・・被害妄想?)
7月20日(日) Vancouver国際空港12:45発~(日付変更線)
12:45Vancouver発。どうせ寝れないから機内の個人画面で映画とか見る。
7月21日(月) (日付変更線)~成田空港14:10
14:10成田着。ちょうど梅雨明けで、久々の暑さと湿気に辟易。明日から早速バイトだああああああ(泣)
【総括・補足情報 (1カナダドル=\110前後)】・・・一部曖昧な記憶ですので参考程度に。
・航空機はJAL 成田~Vancouver直行往復\111,580。
・Vancouver国際空港~Vancouverダウンタウン 公共バス$3.75(休日とか$2.5)
・Vancouverダウンタウン~Squamishダウンタウン 長距離バス(グレイハウンド社)$26
・Stawamus Chief Provincial Park キャンプ使用量 1サイト1晩$10
*ただしサイト内(5m×5mくらい)にテントは何張でも設置OK
*水、トイレ、炊事場完備。でも期待しないほうが無難。
*7月に入ると特に週末はサイトが満員になる事態多々有。
その場合はサイトの先住人と交渉してサイトシェアしましょう。
*一人でいっても常にキャンプ場にはクライミングパートナー探してる輩がいます。
一人の方はキャンプ場入り口の掲示板を要チェック
・物価はやや高め。肉とか野菜とかちゃんと食うなら食費は一日$6~7必要ですかね・・・
・Squamishダウンタウンにはスーパーが3つ、アウトドア用品店2つ、ホームセンター、服屋 マクドナルド、ケンタッキーetc、日常生活で必要なモンならたいていあります。
・調理用燃料はアウトドア用品店でホワイトガス($6~7)。Y氏はホームセンターでプロパンガス買ってました。
・クライミングのルートトポは「Squamish Select」($23)を使用。他にSquamishでは$40ぐらいのあり。
・今回の使用金額(航空機代、食費、交通費、土産etc)の合計は16~17万ぐらい。
・基本的にカナダ人はマナーがよく、親切。中学生程度の英語で切り抜けられた。
最後に
行きの公共バスで降りるバス停を教えてくれたご夫婦
テントサイトをシェアしたモーガン&マイク
キャンプ場を管理していたかわいくきさくな女の子
おいしい日本食をくれたHさん
テントで休んでる時お勧めルートを教えてくれた中年クライマーズ
岡山に行ったことがあると話してくれたニイチャン。
泥酔なのに手にはコカコーラを持ち意味不明な英語で笑わしてくれたオッチャン
小銭にモタつく私めをやさしい笑顔で待っててくれたレジの女の子
世界の最先端クライミングを見せてくれたNicolasチーム
CANADAで出会ったすべての人々にたくさん助けられました。
今回のツアーに行くきっかけを頂き、装備類まで貸してくださったまつど岳人の皆様
そしてなにより、スター○ォーズにでてくる○ーダのようにこのヘタクソを5.11aまで導いてくださったY氏。
ほんとうにありがとうございました。この場をお借りして御礼申し上げます。
次はY野井夫妻、O内夫妻とキルギスタン・パミールアライです。忙しい忙しい~
いいなあ、俺もまた脱サラして放浪しよ。
孤独な単独クライマーになりそうだけど。
投稿情報: 紅軍戦士。 | 2008/07/27 11:07
ヒゲ剃ってさわやかな写真ですなー.かなり腕を上げたようで拍手!
ところでバンクーバーのバスディーポに行くスカイトレインは空港からのチケットでそのまま乗れなかった?バンクーバーは区間制運賃だから、同じ区間、時間内なら何本でも乗れるはずだったような.
投稿情報: ごるご | 2008/07/29 07:39