8月13日 盛山さん、松澤さん、エリーさん、ノジ
12日夜高尾発、26時頃だったろうか、ロープウェイ駐車場に到着して仮眠。
13日、4時起床、4時35分ころ出発。少し歩くと、ヤマが見えてくる。
…ノジは、こんなに間近に一ノ倉の岩場を見たことがなかった。圧倒されて息をのんだ。当たり前だが三つ峠とは全く違う、威圧感。こんなの登るのか。
沢を歩き、高巻きをして雪渓の上に懸垂で降りる、この雪渓が非常に恐ろしい。失敗したら助からないだろう。盛山さんが先に行ってくださり、まず雪渓の下をくぐる可能性を探る。…早朝とはいえ、気温が高い日が続いている。万が一のことがあったらと思うと、とても上から盛山さんの姿をまともに見ていられない。
雪渓の下はダメだったらしく、上から行くことになる(この間後続パーティーが一つあることを知る)。ようやくテールリッジの末端に取りつき登り始める。結構暑い。8時30分、南稜テラス到着、45分ころ登り始める。
1ピッチ目ノジリード、2ピッチ目エリーさん、3ピッチ目ノジ、4ピッチ目エリーさん、5ピッチ目ノジ。ここでノジは終了点を探すも、いいのがないなあ、などと思いながら登り続けるうち、ロープがだんだん重くなる。う~、おも!!と思いながら登って行くうちにロープが足りなくなりかけ、大慌てで終了点を見つける。重くなり始めた段階でロープの長さを気にしておくべきだった。ノジが5ピッチ目を登りすぎたため6ピッチ目が短くなっってしまった。7ピッチ目、ノジ。のこのこと登り…終了点が目に入った。思わず叫び声をあげ、松さんに、はいそこ終了点ですよ~と言われた時の嬉しさ。12時、全員が終了点に辿り着く。
さて、これからどうするか。登る間、雪渓崩壊の音、落石の音がよく聞こえ恐ろしかった。それに、ここまで来たからにはヤマを越えて稜線に立ちたい。というわけで国境稜線を目指す。
が、最初の岩場がなかなか恐ろしい、靴を履きかえてしまったことをちょっと後悔する。それから踏み跡をたどり、さらに岩場を超える、ここでクライミングシューズに戻り、ロープも1回だす。さらに岩稜帯をちょこちょこと超え、これが途切れた後で少し藪をこぎ、登山道に到達。14時50分。
岩稜帯のてっぺんに立つエリーさん。
最終のロープウェイは16時だと思っていたのでもう間に合わないと思っていたが、エリーさんが17時であることを発見する。うむ、間に合うか間に合わないか微妙なところだ。とりあえず谷川山頂に向けて歩き出す。ガスも時々晴れ、遠くの山並みが見渡せ、秋の花が美しく彩る稜線漫歩は楽しい。南稜を終えた充実感で心も軽い。
肩の小屋に16時10分につく。さてどうする、ロープウェイをあきらめて西黒を降りるか、それとも…。ここはダッシュすることにする。ということでダッシュするのだが、コースタイム1時間30分とされているところを45分で、しかもロープとギアを背負って走るのである。いくら道が良いとはいえなかなかしんどい。ノジは一生懸命走って(ちなみにわたしゃ、小中高と、100メートル走はビリ以外とったことがない。体育祭はさぼりとおした。)、16時55分、駅舎が見えた!そして58分には駅舎に駆け込み、駅員さんに、あと3人来るからちょっと待ってえええ!!!と叫ぶと、「ああいいですよ~」と優しい返事を聞き、脱力。何とかロープウェイに間に合ったのでした。
総括。
沢歩き、クライミング、稜線歩き、そして予定外のトレランで充実の谷川でした。終了点に着いた時は本当に胸がいっぱいになった。うれしかった。
反省点としては、ノジがロープをきちんと畳まれていない状態のまま持って行ってしまったこと、そのため懸垂地点で時間を食ってしまったこと。そして、終了点から国境稜線に抜けるまでの道程をよく研究しておかなかったこと。そのため所要時間の見込みがよく立たなかった。
言い訳をさせてもらうと、というか今になって白状しますと、10日に、13日に南稜に連れて行ってくださるというお話を、ストーンマジックで伺って、おお、こりゃ急いで準備しなくては!!と思ったにもかかわず、その日は事務所で徹夜、翌日は急な出張を命じられて家に帰れない、出発の当日12日ぎりぎりに家に駆け込んで荷造りをする羽目になり、できた準備と言えば移動中にネットの記録を見ることと、エリーさんに頼んでトポのコピーをもらうことくらいで、全く準備不足でとても緊張した。一方のエリーさんのトポはいろいろ細かな留意点まで書き込まれた模範的なもので、本当に助かりました。ありがとうございました。
そして、ご指導いただいた盛山さん、松澤さんのお二人には、本当に感謝の言葉もないくらいです。ただただありがとうございました。
稜線に咲くオミナエシ。トンボも飛んで、秋の気配でした。
コメント
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