北岳バットレス4尾根山行報告
メンバー
CL盛山さん、松澤さん Dガリー奥壁
CL入江さん、松隈 4尾根
7月13日 アプローチ
甲府駅11:30集合=14:00広河原=16:30白根御池にて幕営
7月14日 4:00白根御池=6:30第5尾根支稜、下部岩壁=14:00四尾根登攀
21:30北岳山頂=0:10白根御池テント
7月15日 7:30白根御池=9:20広河原=12:00甲府駅
下部岩壁までのアプローチ
雪渓が残っていてツルツルして怖かったです。しかもどれがC沢でD沢なのか私には良く分からず…
急傾斜の雪渓はとても登るのが困難と分かり、
雪渓のないザラザラした薮を登り、第5尾根支稜から右にトラバースして4尾根に向かうことに。
下部フランケからDガリーに向かう松さんと盛山さんに一瞬再会した後、右上にロープを伸ばしてひたすら進んだのですが、トポより何だか難しいクラックの入った壁を入江さんリードで登り、3級でこんなに難しいの無い無い、と二人でおかしがりながら更に右に進んで行くとやっと4尾根に向かう他パーティーの渋滞と合流することができました。
4尾根に取り付くまでがこんなにも長い時間がかかるものとは想像以上でした、もっと調べて
理解していないと大変だとこの時反省しました。
4尾根に向かう2ピッチ前で渋滞待ちしています。
このとき10:30、その後は順調に進むも4尾根に着いたのが14:00!
後々を考えたらここで敗退の判断をして戻るのが賢明だったのかもしれないですが、私はもう絶対抜けるんだという事しか頭になく
後で入江さんと松さんがビバークがするならマッチ箱の懸垂地点の下が良いとか、他にもどういう場所があったかを確認し合ってたのを見て、
登る事だけではなく常にそういう危険も意識しながら周りを観察しなければいけないのだと感じました。
ピラミッドフェース
だんだん雲行きが怪しくなって雨が降り出してきました。
雨でツルツルになった岩はどのパーティーも苦戦しており、入江さんがアブミを出してくれ、初のアブミ経験(先週安斎さんに三つ峠で習っておいて本当に良かった…!)
もう完全に雨とガスの中のマッチ箱です。
高度感から来る恐怖は無くなりましたが、このときが一番不安だったかもしれないです。
ガスが晴れて、枯れ木のテラスや周りの景色が全部見えた時、城塞ハングの上から盛山さんが撮影。
核心部で松さんと盛山さんがずっと待っていてくれたのです。
渋滞待ちのパーティーから伝言ゲームのように、ロンゲとねーちゃんの二人組にフィックスロープを回収するようにと回ってきて、
「あなた松隈さん?上に居るあなたの先輩達がトラバースのところにかけたフィックスを回収してって。」と言われ驚きました。
松さんと盛山さんは上に抜けて、もういないと思ってたので、心配して待っていてくれたのに思わず感激したのと同時に、
トラバースは確か自分がリードの時だけど、フィックスって一体何だろう?
と、思わず他所様にフィックスって何でしょうか…?と聞いてしまいました。
結局入江さんが回収してくれたので無事最終ピッチの城塞ハングに辿り着け(19:00頃)、
核心部の入り口で松さんに、もう濡れてるし時間がないから自己脱出の方法で上に上がって!と言われ、ずっと松さんと盛山さんは他のパーティーを手助けしていました。
自己脱出で抜けた時にはもう周りは暗くなっていて、
急いでロープをたたみ、暗闇の中踏み跡を探して山頂目指しましたが、ヘッデンでの登りがすごく難しくて全然見えなくて怖いし、本当に大苦戦。
ヘッデンを買い直す事と、スピードが大事だという事、敗退する判断を計画を持って慎重に決断しなければならない事を実感して、
3人に助けられながら、何とか北岳の山頂を踏む事が叶いました。
21:30山頂
真っ暗でしたが、風ビュービューでしたが、もう本当に嬉しかったです!
この時は表現できなくて、今騒ぎたいです。
この後疲労困憊でふらふらになりながら下山し、肩の小屋が閉まっているのを確認、スルーして
やっとテントに戻った時には0時を回っておりました。
ぶっちゃけ正解は敗退だったかな。
無事行けたからいいけど。
の、言葉が頭をぐるぐる。
あっという間に眠りに落ちて、朝になり帰り支度をしていたら、昨日出会った沢山の人達に
あれから大丈夫でしたか、本当にありがとうございました、良い先輩たちがそばにいていいですね
と声をかけられました。
松さん、盛山さん一番大変な時に助けてくれてありがとうございました。
そして入江さん、この長い行動時間を共にしてくれて一緒にバットレスに行ってくれて本当にありがとうございました。
松隈
マッチ箱の下でお世話になった、フイエスタの谷の生田目(ナマタメ)と申しますす。夜間の帰還お疲れ様でした。
先に行かせていただいたおかげで夕方6時には御池までもどれました。ありがとうございました。朝テント前で下山時挨拶した福島の山の会です。秋になったら、青葉の岩場に遊びに来て下さいね。
投稿情報: タケ | 2013/07/17 09:17
こんばんは、「歩人倶楽部」を開設している鈴鹿の金丸です。
まつどで検索したら、このサイトが見つかりました。
下部岩壁の基部で一緒させていただきました。
我々はDガリーをのぼり、奧壁から終了点に抜けました。
同じ会にMちゃんたちと前後して登りました。
4尾根が渋滞していて、最後のハングでは大変な待ち時間になったのではないでしょうか。われわれもあそこで1時間待ちになり、雨に降られて難儀しました。
同じ日にバットレスを共有できたことは、これも何かの縁ではないかと思います。
鈴鹿には「藤内壁@御在所」があります。もしこちらに遠征することがあれば、案内させていただきます。
今後ともよろしくお願いします。
投稿情報: 歩人倶楽部 | 2013/07/18 23:14
書き込みありがとうございます!
北岳バットレスでご一緒しました、Dガリーから4尾根にエスケープした隊の盛山です。
>フイエスタの谷 生田目様
4尾根、大盛況でしたね~。
とても遅い時間にテンバに戻ってお恥ずかしい限りです。
秋の前にまたどこかのアルパインルートでお会いしそうですね!
>歩人倶楽部 金丸様
Dガリー奥壁、4尾根から見ていると皆さんカッコ良かったですよ!
結局、抜ける時間が大して変わらなかったので、せっかくだから登っておけば良かったです。
最終ピッチは貴会の方にザイル固定して貰い助かりました。
あの時の雨で完全にルンゼがヌルヌルでした~
御在所は夏に一回行って雨に降られて登れずでした。
アイスでも有名なんで、冬にお邪魔するかもしれませんのでよろしくお願いします!
投稿情報: モリヤマ | 2013/07/19 01:22