2009年3月7日
メンバー:CL妹尾、日置
22:30JR水上駅~24:30谷川ロープウェイ駅~5:30一ノ倉沢出合避難小屋
~7:30谷川ロープウェイ駅~8:30JR土合駅
3月の3連休に、この冬の総仕上げとして一ノ倉の継続登攀を考えている。
(一の倉尾根~東尾根[下降]~一・二中間リッジ、詳細はまだ未定)
その中でおそらく成功のカギとなる東尾根の下降の偵察のため、東尾根に向かう。
ヤマに飢えておられた日本復帰のイッコウさんも年末以来の御同行。
金曜夜発だがバイトがあり、加えて今回は諸事情のためイッコウさんには
申し訳ないが電車でのアプローチとしたため、ロープウェイ駅集合としたが、
こちらは水上までは行けても、土合までは終電に間に合わず、仕方なく徒歩で水上から
二駅分歩く。水上はパラパラの小雨。風が少しあるが、時節月明かりが見え
天候ももってくれそう。予報では土曜が曇で日曜後半から再び悪化とのこと。
湯檜曽駅を過ぎるころから小雪に変わる。時々、おそらく谷川に向かうのだろう車が
隣を通り過ぎる。こんな時間に真っ暗闇を独り歩いていると、横を通過する車は
一瞬ドキリとかするのかな・・・等と考えながら黙々2時間、ようやく到着。
ロープウェイ駅ではイッコウさんが既に到着、週末なのでロビーには寝袋がズラリたくさん。
仮眠後4:30に出発。地吹雪気味の中、雪は締まっているが、時々ズボッと深みにはまる。
先行パーティーが一組位いたらしいが、トレースは地吹雪ではや消失気味。
吹雪はだんだん酷くなり、氷結したコンクリート部分ではプラブーツが滑って
四つん這いになっているのに風でズルズル後退する始末。
一の倉沢出合の避難小屋では先行の4人組が休憩中。一ノ倉尾根へ向かうとのコト。
6:00前、我々も出発するが地吹雪がすごく、出合でこの程度ということは
尾根、その先の稜線は想像がつかない。
「無理ですね、還りましょう。」イッコウさんには申し訳ないが、早々に撤退を申し出た。
イッコウさんには一の沢左稜や白毛門など代替案として誘われたが、この天候の中
ルート図もないし、計画書にもないルートをリーダーとして認めるわけにはいかない。
せっかく谷川まで来て一ノ倉沢出合までの往復で終わるのはもったいない気持ちは痛いほど
わかる、けれども去年東尾根で遭難し、今年又同じコトをやらかすことは絶対できない。
ロープウェイ駅でイッコウさんに「意外と慎重なんだね。」と言われたことに
申し訳なさでイッパイな気持ちと、躊躇なく撤退を判断できた安堵感からか、思わず苦笑いした。僕らはまだ若い、悪天の中でも爆発的な勢いと気合で突破するコト、危険と判断したら
これでもかというほどアッサリと撤退するコト、この相反する2つの判断をそれこそジキル博士とハイド氏よろしく、使い分けることが長くアルパインクライミングを続ける
要素の一つと信じている。今日は別に無理して頑張る日じゃない、そう判断しただけだ。
でも、この冬シーズンをこんな撤退で終わらせる気は毛頭ないコトも付け加えておこう。
JR高崎駅は快晴・・・。やはり谷川はワルイ。入門ルート・東尾根も僕には因縁ルートなのか?
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。