2008年7月13日(日)
L: 盛山、松澤、森(記)
銅親水公園8:50 - 10:20ウメコバ沢出合10:30 - 10:55取付11:05 - 14:35終了点 - 15:10?取付 - 15:40?出合16:00 - 17:30親水公園
盛山さんカーで松っちゃんは6時に和光、私は8時に日光で拾ってもらって親水公園へ.親水公園から出合まで微妙な登りの林道歩き.ジャンダルム近くの第2ゲートまではよく整備されたダート道だが、その奥は崩落によって何カ所も岩で埋め尽くされている.ジャンダルムまでは自転車やバイクで入ってきている人がいてそれが6, 7台置いてあった.この日は非常に暑く、帽子を被らずにいたら頭がチリチリしてきたのでやむなくヘルメットを被る.出合では松木川を徒渉する.ゴム草履があったら便利だったかもしれない.
出合でハーネスを装着していたら、松っちゃんが「体調良くないので無理」とのことで2人で登ることに.F1、F2は左岸を巻き、その後は河原と踏み跡を歩いて基部へ.両岸どこまでも屹立する素晴らしい岩壁、沢の奥には大きな滝が見える.こんなところが谷川以外にもあるんだぁ、、、、、と感嘆.河原から見上げる中央岩壁も迫力十分.登る予定の凹角はかなり立っている上、一見つるつるそう.本当に登れるのか???と少々ビビりましたが、とにかく登ってみることに.
1P目(森リード):林の中の取付から凹角を登りだす.過去の記録にある通りピンはない.クラックが走っているものの、外に向かって開いているのでカムを決められる場所は少ないが、何カ所かは可能.ルート自体はやや難しいもののフリクションも効いて面白く感じる.凹角の突き当たりから左のフェースへ移って、上部の凹角の入り口のテラスでビレイ.
2P目(盛山リード):登り始め10m弱が難しいが、何とかフリーで越えられた.かなりヒリヒリするピッチでここが一番難しく感じた.
3P目(森リード):少し登ってからノーマルとダイレクトで逡巡するが比較的易しいというグレード表示に負けてノーマルを選択.しかし3mほど登って上を見上げると外に振られそうなルートの上、ピンが全く見えない.リスはあるがカムの決められそうなクラックもない.これは無理とビビってしまい、ハーケンを打ってからカンテを越えてダイレクトルートへトラバース.戻ると楽なルートになったが、カンテでロープが引っ掛かって重いため、ツバメの宿の手前でビレイ.
4P目(盛山リード):ツバメの宿の左を通過し、テラスまで.ツバメの宿付近が少し難しいが概ね問題なし.
5P目(森リード):最初5mほどがIV級くらいだったが、後は傾斜が寝てきて簡単.しかし各所に石が溜まっており注意が必要.
6P目(盛山リード):しばらく傾斜が寝ていて簡単.岩の隙間を越えたところが砕石帯でここでビレイ.
7P目(森リード):どこでもルートがとれそうだが、どこも簡単という訳ではなさそう.夕方から天気が崩れるという予報通り空が暗くなってきたため、右側のチムニーの外にあるフレーク沿いを急いで強引に越えて行った.
この先は歩いて行けそうだったので、ロープをしまって歩き出すとすぐにフィックスロープが見え、頭に到着.雷が恐いのですぐに下降を始める.最初から崩れやすいルートだが、歩くことには問題なし.クライムダウンするところが頻繁に出て来るのでクライミングシューズが無難.ルンゼに降りるとガレ場になったので運動靴に履き替える.傾斜が急な上、崩れやすい不安定な道.ガラガラ岩と一緒に降りて行くとウメコバ沢に降り立つ.後は沢沿いに下って行くだけ.最後のF2、F1はロープを出して懸垂したが、F1ではロープが岩の隙間に引っ掛かってしまう恐れがあるため、通す場所に注意が必要.松木沢の本流に降りると松っちゃんが河原で待っていた.昼寝をしていたらよくなったらしい.ついでに沢に石を投げて道を作っていてくれたので、帰りは靴のまま石伝いに渡った.
林道で振り返るとウメコバから2人組が降りてくるところ.自分たち以外に登っている人がいることに全く気づかなかったが、向いのチャンピオン岩稜を登っていて我々にも気づいていたらしい、、、下に降りると明るくなって天気も回復したが、ジャンダルムの脇を通る頃から再び暗くなり始め、親水公園のゲートでパラパラと降り出したために走って車まで.すぐに土砂降りになったのでギリギリ間に合った感じです.
このルートはそこそこフリクションが効き、手がかりも十分あるものの、体が振られたり被り気味のところも多い.ホールドはあるために強引に越えてしまう動きが多かった気がする.また3ピッチ目を除いて使えるピンはないに等しい.ほとんどは腐っていたり、打ち込みが不十分なものばかりでカムを多用した他、ハーケンも2本打った(1本は抜けずに残置してしまった).カムは紫以下の小さいキャメロットやマイクロカムを多用.00番付近の極小カムも何度か使った.広めのクラックもいくつかあったが、リンクカムで対応可能だし頻度はさほどではない.とにかくカムは重くても多めに持って行った方が良いと思う.
今回ウメコバに来たのは初めてですが、大変素晴らしい壁だったと思います.是非また登りに来たいと思います.それにしても足尾の山の禿げ方は相当酷い.一旦壊すと元に戻すのは難しいことを実感しました.
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