2008年6月7日(土) 森(記)、盛山
3人の予定が合わんかったり、日曜の天気も微妙だったりで、2人で一ノ倉へ行くことに.松ちゃんすいません.
6日(金)
22:30北朝霞駅集合、盛山カーで出合へ.2時間弱で着いてしまい、あまりの早さに驚く.さすが和光からは近い.テントは張らず、後部座席をフラットにして就寝.さすがに十分な広さで快適.
7日(土)
5時起床、5時40分出発.雪は少なめ.出合まで雪はあるものの、沢沿いでところどころ崩壊しており、右岸を5分ほど巻いてから雪渓へ.
なぜだかこの日はやけに混んでいた.これだけ混むのは私が来た最初にの2年以来数年ぶりだと思う.我々以外では中央カンテに3パーティー、南稜フランケ→変チ転向が1パーティー、南稜、中央稜にはそれぞれ10パーティー以上取り付いていた.
7時に取付着.鎌形ハングは水が垂れてビショビショだったが、上部は乾いているようだったので最悪ハングを人工で越えてしまえばよかろうとそのまま突入することに.1ピッチ目の鎌形ハングは私から.濡れていやらしいものの、とりあえずハング下までは到達.そこからしばらく粘るもニッチもサッチも行かないため、人工に切り替え.アブミはないためシュリンゲで登る.がしかし、、、、、鎌形ハング中央の人工ルートはどうやらごく最近崩壊してしまったようで先にピンがない.それではと岩の隙間にマイクロカムを差し込んで力をかけたところなんと岩が軋んですっぽ抜けた.下の岩をアンダーでつかんだらそこも軋んで挟まった岩が動く.どうやら崩壊直後で岩が全く安定していない様子.ハングやや右のV級ルートからも試みたが、草付きがびしょ濡れで大変恐ろしかったので諦める.「中央カンテに脱走」の文字を頭にちらつかせながら懸垂で降りて盛山さんと交代.されど盛山さん、しばしの格闘の後、アングルとナイフブレードを打ち込み不安定箇所を突破.ただしハング部分を抜けた後も動く岩が多く、そこかしこに浮石がたまっている.この1ピッチ目で大変苦労し、結局2時間半を費やしました.
2ピッチ目(森リード)、ハング下の木はかなり芽吹いておりました.散々人に踏まれているだろうに健気.この度もしっかり踏ませてもらってハングを越える.木が折れては怖いのでシュリンゲでA1も入れつつ、、、次のビレイ点まではさほど問題なし.
3ピッチ目(盛山リード)、最初は易しいのだが、ハング下のビレイ点手前がちょっと悪い.
4ピッチ目(森リード)、乾いていれば快適なんだろうけれど、上のハングから水が垂れているので滑り気味.慎重に登る.最後のトラバースはかなり怖かった.かなり股を開くことになったのだが、こんな濡れている時背の低い人はどうするのだろう.その先は草付きを南稜まで登って終了.11時半くらいだったかな?7時過ぎに登り始めたのを考えるとかなり時間がかかった.
南稜は激込みで登る人と懸垂で下る人が交錯.ちょっと待ってから懸垂下降.ちなみにほぼ一緒にテールリッジを降りたお二方は昨年ビンの初一ノ倉南稜登攀でお会いした水戸葵山岳会の方々でした.よくここのHPをご覧になってくださっているようでした.出合でスイカをもらったりといろいろお世話になりました.まだどこかでお会いしたいですね.
ちょっと言葉足らずでしたので追加.
鎌形ハングでマイクロカムが抜けたのは体重をかけたときでした.まだデイジーを下のプロテクション(ボルト)にかけた状態だったので30cmほどの落下ですみましたが、危なかったと思います.つまり事前にマイクロカムをかなりの力で引っ張った時には抜けず、体重をかけた時初めて抜けたことから、今後同様のことで事故が起きる可能性があります.
崩壊箇所は岩がかなり不安定で、大岩が5, 6個落ちそうな状態でした.落としておくべきだったかもしれませんが、考えすぎて逆に落とすことができませんでした.これも注意が必要.
1ピッチ目は微風快晴から巻く人も多いようですし、ロシアンルーレットの鎌形ハングは避けた方が無難と思います.
投稿情報: ごるご | 2008/06/09 22:02