2008年4月1日(火)~4日(金) CL:妹尾
1日 多摩動物公園~高尾駅~(中央本線)~松本駅~(松本電鉄)~新島々駅
新島々駅~(バス)~新穂高温泉
いよいよ残雪期の北アルプスへ。
本日は移動日。本来なら2日前に出発の予定だったが長野方面の天気が芳しくなく、
2日遅れの出発。青春18切符という貧乏人の強い見方を得て、
待ち時間は途中下車もなんのその。この日は関東は晴天なるも長野方面はまだ悪天を
引きずっているらしく、新穂高まで入れればよいので10:00出発。
本来なら今回の山行は涸沢岳西尾根と鹿島槍ヶ岳東尾根の2本立てで、
鹿島槍を先に登る予定だったが、この先の天候の予定で急遽涸沢岳西尾根を先に。
15:00過ぎに松本着。16:00新島々着。ここからバスで平湯温泉、乗り換えて新穂高温泉へ。
新穂高温泉は20:00過ぎに到着。付近に幕営を覚悟していたが、登山指導センター横の
観光休憩所が無料解放されており、そこへ泊まる。
ここは暖房&床暖房(!)で冬インナー1枚でも暑いくらい。平日ということもあり、
独り快適に夜を過ごした。
2日 新穂高温泉~穂高平避難小屋~白出沢出合~2100m地点(幕営)
朝5:00出発。昨日夕方からの雪で5㎝程の新雪。まだ雪がぱらつく中、林道を黙々歩く。
今日は2400m地点までコースタイムからしても余裕のはず・・・だった。
穂高平避難小屋までトレースはあるものの、新雪のせいで歩きづらく途中でワカン装着。
7:00避難小屋到着。ツェルトを一張り発見、この時間でも出発してないのでどこか近場へいくのか?
そして小屋脇にたどり着いたとき、今回の山行の結末を想像できた。(つまり多分登れないかなと。)
トレースに期待はしていなかったが、ホンとにまっさら・白銀の世界。
ワカンをつけて太もも~ひざまで埋まるラッセル、ひたすらラッセル、
まだラッセル、勘弁してラッセル・・・ コースタイムだと白出沢出合まで冬季でも
新穂高から3~4時間のはずなのに・・・・結局快晴のもとで退屈&辛抱のラッセルの結果、
白出沢出合に到着は12:30。新穂高から結局林道を7時間以上のラッセルでした。
当然林道がこの状態なら西尾根も言わずもがな。
しかも急坂が延々と続く。16:30、目標の標高よりもおそらく300mも下の平坦地で
幕営。この状態なら涸沢岳までいければ上出来かなと腹を括る。
3日 2100m地点~蒲田富士直下(雪洞泊)
昨日の遅れを取り戻すべく、今日もラッセル~(涙)
6:00出発。予報では天気のはずなのだが小雪がちらつく。しかし登っても登っても
徹底的に急坂が続く。今回の山行用の10日間の食料や次の鹿島槍で使う
ロープ・ギヤ類満載のザックが重い重い。ペースがまったく上がらないまま
我慢のラッセルを続けるも、10:00過ぎから風雪がひどくなる。
う~ん、どうしようかなと悩みながらラッセル。しかし13:00過ぎでもこの風雪が
やむ気配はない。蒲田富士まであと少しだがこの状態で森林限界を超えると危ないか・・・と
悩みながら進んでいると急な雪壁に出くわす。こいつらは壁のクセにグズグスの雪でピッケルで
崩してもなかなか足場が固まらない。悪態をつきながら崩しているうちに
寒さも手伝って、かなりモチが低下。
え~い、今日はもう停滞に決定。しかし幕営に適した平坦地は見つからず、
どうせ停滞するならせっかくだし、雪洞に泊まってみよう、ということで山人生初の
雪洞泊をすることに。1時間ほどで足がのばせて荷物もギリギリ置けるくらいの雪洞が完成。
出口が完全にふさがらず、隙間風が気になったが外の風雪がまったく気にならず、意外と快適。
昨日今日とラッセル疲れもあって、早々に就寝。
4日 蒲田富士直下~森林限界~白出沢小屋~穂高平避難小屋~新穂高温泉
モチは下がったまま、というか雪洞でマッタリしすぎていまいち気合が入らないが
せめて森林限界までいってみるかと7:00出発。相変わらずラッセル&ラッセル。
登りでこれだけ時間がかかるので下山も一応余裕を持つため、8:30をタイムリミットにして
登り続ける。8:30、若干開けた場所(森林限界手前)で引き返す。遠くに奥穂高がそびえる。左手には
滝谷や北穂高。快晴のせいか、もう少しがんばれたかなと思うが、鹿島槍もあるし
ここで全力出し切るのは良くない。登れないなら切り替えてのんびりも仕方ないかと。
しかし下りは思いのほか早かった。(ラッセルないし、くだりだから当然なのだが。)
西尾根だけでも上りに10時間近くかかったのに下りは2時間半程度で到着。
途中、単独行者の方が登ってきた。聞けば槍を目指したが昨日の悪天で断念、戻ってくると
西尾根にトレース発見、登ってきたらしい。私のトレースでよければしっかり
使ってください・・・と。
11:00白出沢小屋着。林道も自分のトレースをたどり13:00穂高平避難小屋着。
比較的平坦な林道でも行き7時間、戻り2時間て・・・なんか複雑苦笑。
穂高平からは快晴で気温も高くなったせいか春雪の洗礼をあびてグサグサ足が埋まりながら
新穂高温泉へ。
激しいラッセル山行にもかかわらず雪洞への早めの停滞などで比較的余裕を残して
次の鹿島槍に臨めそう。まあ結果的にこの敗退が次の鹿島槍成功の要因の一つとなる訳ですが。
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