CL:盛山(記)、松沢
この冬は何度谷川に行った事だろうか、3度目の正直でようやく谷川の頂を踏む。
<行程>
ロープウェイ駅5:00---一の倉沢出合6:15---中間リッジ取付6:30---東尾根合流16:30---第一岩峰16:50---山頂17:30---19:30ロープウェイ駅
<記録> 2月の終わりから狙い、2回は吹雪に阻まれ、今年最後のチャンスと谷川に向かう。天気は最高、心配なのは気温が高すぎる事だ。
前日までの気温と雨の為か雪が非常に良く締まっていて、非常に歩きやすい。あっという間に一の倉沢まで着き、装備を整え一の倉沢に入っていく。3週間前、2週間前に来たときとは様変わりしていて、東側斜面の雪面が完全に落ち、出合はデブリに埋まっている。
一の倉沢に入ってからも、雪の締りは良く快調に進む。中間稜も固まっている。トレースもあるし、これは楽だ。以前、ラッセルをしながら4時間近くかかった道が2時間ほどで到着。トレースおかげというより雪の状態が歩きやすい。こんなに違う物かと感激しながら登っていく。
雪原手前で先行パーティーに追いつく。雪面が割れており、どのルートを取るか迷っている様子。我々もちょっといつ崩れるが分からない様子の雪面にびびる。ただここで敗退したら冬の谷川に来る気をなくしそうなので、先行して突っ込む。乗ってみると意外に安定している。時々みしみしと音がするのが不気味だ。
危険地帯はさっさと通過し、ついに前の最高到達地点に到着。ここからザイルをつけていく。
時期が遅い為か、雪稜というより、残雪と草付と岩稜のミックスといった雰囲気だ。微妙なブッシュ達を支点にして登っていく。途中ナイフリッジも出てくるし非常に変化に富んだルートだ。天気がよく快調に登っていく。ポカポカ陽気だ。ここまで暖かいと東尾根に合流してからの雪の状況が不安でたまらない。スピードを上げたいが、雪面も良くないしアンザイレンの為なかなか進まない。焦る気持ちもある反面、ここまで天気がよいと久々に快適なアルパインでのんびりしてしまう。
登るにつれ、これまで頼ってきたブッシュ達もひ弱になってきて、スタンディングアックスビレイが多くなる。不安定な所も多く、落ちたらビレーヤー諸共、吹っ飛ばされそうだ。
登攀内容的にはそこまで難しいところはなく、草付にアックスが利くので安定して登っていける。いくつもの草壁とナイフリッジと雪壁を越えて、日が傾き始めた頃ようやく東尾根が見え、最後の簡単な雪面をザイルをしまい一気に東尾根に出る。
そこにはかっちりとしたトレースがついており、疲れた体には有難い。とはいえバリエーションルート、気を抜けない。
歩き続け谷川山頂が眼前に迫ってくる。そこに見えているのだが、なかなか着かない。
第一岩稜は検討の余地なく巻いていく。無心にトレースを辿り、雪庇を巻くように登ると急に視界が開け、山頂の風景になる。
「おお~」と思う景色が広がり、快晴の谷川山頂である。一休みし、へろへろとトマの耳へ登る。いい景色だが太陽が刻一刻と夕日に変わっていく。さっさと下山に取り掛かる。
西黒尾根も綺麗にトレースがついており、これなら日が暮れても迷いようがない状態。
既に出発して12時間が経過しているので、流石に体がしんどい。月とナイタースキーの明かりが綺麗だな~と思いながらの下山でした。
おお、やっぱり楽しんだんじゃないか。
ところでさあ、くどいようなんだけど五月に五千メートル登りたいんだよな。
投稿情報: 紅軍戦士。 | 2008/03/28 21:13
おめでとう.それにしても中間リッジはまっちゃん、かっちん達をして天気が良くても時間がかかるんだね.
安全を確保しつつ、スピードを上げるというのは、その余地はいくらでもありそうだけれども難しそう.小さいことの積み重ねなのか、或いはある程度まではノーザイルで行くのが必要なのか.とりあえずたくさん行かないと分からないか、、、、、と言いつつ、4月中は研修で抜けられなさそうです.すみません.追手町のホテルに缶詰の日程表が届きました.
投稿情報: ごるご | 2008/03/28 21:21
いやあ、筋肉痛が4日は取れなかったよ、
中間リッジ、東尾根とは格が違ったゼイ!ゼイ!戦士,ゴルゴにも行ってもらはないとなあ。
「追っ手町」の研修にはザックを忘れずに持っていってください。会社に染まるよりは染めてやってください!4月の第二週は白馬だよん
投稿情報: 松 | 2008/03/30 08:12