相変わらず遅れてUPスミマセン。中編です。
11日(土) 双橋溝→紅杉林→4768m峠→ピン棚溝3800mBC
早朝、なんと天気は思いもよらぬ快晴。問答無用で民宿から4768m峠を徒歩で越えて
中国遠征2ヶ所目の目標、5513無名峰のBCへ移動することとなった。
昨日下山した白海子を横に眺めながら車で移動し、車道終着点へ。
長友さん・妹尾はポーターを先導する為、先発組で出発。しかし・・・
実は私、下痢がいまだに続いており(よほど中国食と相性悪い?)体調が・・・。
徐々に遅れだして峠に来たところで先発組と後発組のちょうど中間にポツンと一人、やな予感。
そして予感は的中(苦笑)、道を間違えあわや道迷い遭難!(大げさ?)
休憩していた(待ってくれた?)先発組を何とか発見し一安心。
しかし、ここでなんと若いポーター数人が「腹が減った、帰る。」といって、脱走したことを知る。
ウ~ん、これも中国スタンダードかな(笑)、それにしてもポーターの脚力には毎度脱帽です。
12日(日) ピン棚溝3800mBC
待っていました、完全休養日! でもゲリ。
朝からおかゆ、普通のご飯食べたいんですが、通訳が峠越えを嫌がりBCには通訳なし。
よってなかなかこちらの要求をポーター・コックに伝えられない。(逆もまた然り。)
しかもエージェント側の食料計画の不備で食料・燃料がほとんど無いことが判明・・・・
そこで植物に精通の大内さんがBC周辺の野草を料理。油が無いのでおひたしにして食べる。
ポーターは「よく食うな、そんなモン(笑)」といった顔で眺めてる。味は精進料理でした。
夕方、BCに合流するはずのYCC組が到着しない。そしてYCC組と一緒に来るはずの食料も・・・。
みんな心配する。(もちろんYCC組の方をですよ、当然・・・)
なぜかBCには米だけは十分あり、なんとかコックさんにジェスチャーで夕飯はおかゆ阻止に成功。
ご飯と日本持参のふりかけがうまい、ホンとに。
食料計画の不備に大内さんご立腹。
13日(月) ピン棚溝3800mBC→ABC→ピン棚溝3800mBC
8:30にYCC組の安否確認と食料調達の為、大内さん・妹尾とポーター数名で、YCC組が来るはずの
車道終点(双橋溝とは反対側)へ行く。
1時間ほど歩いたところで日本人、しかもクライマー風の集団と鉢合わせ。その中に先日お会いした
YCCの佐野さんを見つけこの集団がYCC組とわかって一安心。昨日は交通渋滞がひどくやむなく途中の
民宿に泊まったのこと。ここで橋井さん・小川さん、YCCの佐野さん・船山さん・川野さん・朝岡さんと
ご挨拶。やはり皆様貫禄というかオーラがあります。
BCにもどり、同時に到着した食料で久しぶり(?)のちゃんとした昼食。
15:00からABC設営の為、長友さん・妹尾とポーター、高度順化のために橋井さん・小川さんが
ABC予定場所へ登る。3時間ほど急な草付とガレ場を登り荷物をデポ後、夕飯に間に合わせる為
急いで下る。橋井さん・小川さんは日本からまだ2日と高度障害がモロにきつそう。
夕飯はキマシタ!カレーです!大人数でわいわいがやがや。うまいしたのし~。
夕食後はキャンプファイヤーで呑めや歌えや大騒ぎ、酒はキツイですがうまかったです。
14日(火) ピン棚溝3800mBC→ABC→5513峰4P→ABC
早朝、大内さん・長友さん・妹尾でABCへ。小川さん・橋井さんは高度障害がひどく、
一度下山することに。YCCの方は僕達とは別の将軍峰5250mが目標なので別行動。
天気は快晴、大内さんは写真に夢中で足が進まず(苦笑)。結局長友さん・妹尾でABCに先着。
試登と荷物デポのため、長友さん・妹尾が取り付きへ。
水・燃料・ロープ・ギヤを60Lザックに目一杯つめて30kg歩荷はキツイですよ、ほんと。
2時間ほどで取り付きに到着。全ピッチ長友リードで前年登った4Pを登る。ユマールとはいえ、
重いザックが肩に食い込む・・・。18:00下降スタート、20:30ABCへ。
ABCでは大内さんがご馳走を用意。うまかったです。
15日(水) ABC→6P終了点
8:30ABCを長友さん・妹尾で出発、2ビバーク装備。大内さんは今日上がってくるはずの
橋井さん・小川さんをABCで待つ。天気は晴れ、4P到着後に風が強くなる。
なんかパラパラ砂がやけに落ちてくるな・・・と思ったら霰です、寒い~。
おまけに岩が脆く、落石が激しい。時折3~40cm?ぐらいの岩が猛スピードで・・・・
18:00、6P終了点で手ごろなテラス発見、ここでビバークに。まだ時間があったので
ハンマーなので念入りに整地。天気はガス・時々雨。21時就寝。
16日(木) 6P終了点→8P終了点→取り付き→ABC
早朝、小雨・ガスの為停滞。9:00頃かすかにガスの切れ間が出てくる。
今日・明日中に登頂は無理と判断。(まだ全体の1/4~1/5ぐらい?)空身で登れるだけ
数ピッチ伸ばすこととする。結局ガスが濃くてルートが見つけづらく、2P伸ばし終了。
懸垂下降でロープが1本回収不能に。後続隊に回収してもらうことにする。
デポをすべてザックにつめているので懸垂下降もキツイ。トラバース気味な場所は緊張。
取り付きで大内さん・橋井さん・小川さんが登ってきていた。
(打ち合わせではなく偶然、僕らの撤退と大内さんの到着が重なった。)
3人を見送った後、へとへとになりながら2人はABCへ。
ラーメンと寝袋が嬉しい夜でした。
17日(金) ABC→取り付き→ABC
本日夕方には大内さんたちが下山してくる。(橋井さん・小川さんの滞在日程の為)
それまではのんびり。しかし快晴、どうして昨日じゃなかったの~。
氷河の雪解け水で久しぶりの洗髪、冷たいけど気持ちいい。
午前中にポーターが上がってきて、(ABC撤収のため)不要なものを持って降りてもらう。
しかし、中国語がわからないので説明にいちいち疲れる。中国語勉強しようかな。
16:30に取り付までいき、下降してきた大内さんたちの荷物を持って、ABCへ。
(大内さんたちは計11Pまで伸ばしたとの事)
夕飯は行動食の食べ放題(笑)。
1P 25m III 緩傾斜クラック(小川リード:2006年)
2P 30m IV トラバース~クラック(大内:2006年)
3P 30m 5.9 緩いスラブ~クラック~階段状(長友:2006年)
4P 35m 5.10a フェース~上昇バンド~小チムニー(山崎:2006年)
5P 50m V ジェードル~トラバース~凹角(長友)
6P 50m 5.8 トラバース~左上チムニー状凹角(長友)
7P 25m 5.8 左上チムニー状凹角(長友)
8P 20m 5.8 左上チムニー状凹角(長友)
9P 30m A0・5.9 斜上フレーク~クラック(長友)
10P 20m 5.7 緩傾斜の左上トラバース(橋井)
11P 45m 5.10a クラック(大内)
18日(土) ABC→BC→ピン棚溝3800mBC
5:00起床、快晴。まだ体調の優れない橋井さん・小川さん(今日中に成都へ)の荷物持ちで妹尾もBCへ。
8:00にBCへちょうどYCCの方々も出発の準備中。将軍峰は8P伸ばしたとの事。お見事です。
YCC組・平山さん達(本日成都まで、翌日帰国)を見送った直後、長友さんBCへ到着、大内さんも遅れて。
今日中に双橋溝へ戻るのですが、もう一度峠越えする気力はなく、車で山脈を迂回して
(3~400km?)双橋溝へ行くことに。昼に車道までおりてヤク肉の串焼き(シシカバブー)をたべる。
中国飯でBEST3には入ります。車をレンタルして悪路を飛ばし、(天井で頭2~3回ぶつけました。苦笑)
途中でオーバーヒートにもめげず22:00双橋溝到着、かなりキツクて峠をのんびり歩いたほうが
よかったかも、という意見も・・・。
ベッドは気持ちいい。
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