れい(記)、たね
2015年3月21日〜22日
数年前、クライミングのクすら知らなかった頃、とある山岳雑誌の表紙を飾っていた大海原をバックに岩登りをする高度感満点の写真に衝撃を受け、目を釘付けにされました。こんなところを登れるんだ!いつか絶対ここを登るぞ!!とその時から夢見ていた海金剛に今回登ることができました。
▶3月20日
20日深夜東京を出て伊豆へ。眠すぎてとあるコンビニの駐車場で仮眠。
▶3月21日 スーパートリトン
雲見オートキャンプ場に到着して、駐車料金を支払いに行くと、今日は既に6組入っているとのこと。こりゃスーパーレインは大渋滞だろうということで、予定をトリトンに変更。トリトンは誰も登っていなかった。
・取り付きへ
持つホールド、足を置くスタンスがことごとく崩れ落ちてゆく・・・。
なんとかL字フレーク下の支点に辿り着く。
・1P目 れい
L字に沿って、トラバースしてから直上。結構ボロい。気を遣いながらヒヤヒヤ登っているとパンプしてしまい、テンション&少しA0を交えてフレークを抜ける。抜け出たすぐ右上の灌木でビレイ。たねはフォローで登っている時にフットホールドがかけて足ブラになったらしい。
・1.5P目 たね
右上を見ると捨て縄の掛かった立派な木があったので、数メートル右に移動。
・2P目 たね
ハングを右から巻いたのち左上。はじめはボロい上にハングで頭を抑えられて登りづらかった。注文の多い料理店の5.9のピッチを思い出した。ハングを巻いたあとは快適に感じた。
・3P目 れい
左上に歩いて逆S字クラックの下へ。
・4P目 れい
逆S字の真ん中(クラックが水平気味になるところ)まではしばらく足がしっかりあるが、そこから上はフィンガーと小さな足で耐えながらクラックが左上するところを目指す。小さめのカムが決まるので、思い切ってトライするも、うまくいかずテンション。クラックが少し広くなっているところにハイステップで左足を突っ込み、左上クラックになんとか手が届きそうだったが、もう少しのところで落ちる。疲れてきたので悔しいけどA0で上がる。たねによると草が出ている部分は意外と指が入ったらしい(ただし中は土っぽい)のでそこを使えばなんとかなるのではないかとの事だった。ちなみに左上クラックはシンハンドでそこもまた辛く感じた。
・5P目 たね
右上に見える支点を目指す。トラバース→直上→トラバース→直上。はじめのトラバースはほぼノーピン。トラバース中、ホールドがなかったせいでたねが途中から焦り始めるも、手を岩にペタペタしてなんとか突破。疲れたと言いながらも広めのコーナークラックを気合いで登りきり、さらに右上のビレイ点へ。フォロー中、たねがやたらにペタペタしていたのを思い出して笑ってしまったのだが、次の日のスーパーレイン1P目のトラバースで自分もなかなか焦ってしまった。笑ってスマヌ!
・6P目 れい
直上→トラバース→直上。登りやすいが、浮石に注意。
・7P目 たね
チムニーとその外側を経て右上に。これまた登りやすいが、フォローではビレイループからぶら下げたザックがどうも引っかかったので途中から外に出た。
・8P目目 れい
スーパーレインと同じ。ワイドクラックを上がったのち直上だったのだが、支点がとれなさそうだったので右に逃げてしまい、そのまま終了点へ。
スーパーレインを順調に下降し、取り付きへ。
はじめはボロさに面食らったが、上に行くほど意外としっかりしており、とても楽しいルートでした。
夜はマックスバリュで弁当を買い、道の駅泊。
▶3月22日 スーパーレイン
先行に2組おり、1組はトリトンへ。もう1組はドリルを持った方&若者2人。このドリルの方はスーパーレインやハルナを開拓した鴨下さんで、支点を整備しに来たとのこと。僕らの上で3P目以降のビレイ点と懸垂支点が真新しいボルトで整備されていきました。
・1P目 れい
コーナークラックを登ってからトラバース。はじめグイグイロープを伸ばしていったものの、どこをトラバースすればいいのかよくわかなくなった上にロープが重く感じたので躊躇。一回ピッチを切ろうとすると、たねよりロープがまだまだあるので、最後まで行くべきだとのこと。気を取り直してハング気味のフレークを超えてさらに上に登ると、右に段々になっているところがあり、そこをハラハラしながらトラバースして捨て縄の掛かった灌木へ。
・2P目
歩き。
・3P目 たね
少し脆い石のあるクラックを左上に登ってから、快適なフィンガークラック。ムーブが楽しい!
・4P目 れい
レイバック気味に足を突っ張って右上に伸びるクラックを突破した後、ワイドクラックを上がる。これまた楽しい!!
・5P目 たね
先人クラック。快適なフィンガーでまたまた楽しい!!!
・6P目 れい
少し頑張れば持ちやすいホールドやハンドクラックに行き着けるワイドクラック。ただ、若干かぶっているところがあるので、不自然な体勢に肩を痛めやしないかとちょっとビビりながら登った。
・7P目 れい
前日のリベンジをすべく、ワイドクラックを登った後直上。ノーピンで直上するのはなんか怖かったので、一応途中にあったピトンに支点をとり、無事終了点へ。
鴨下さんより、ぜひ頂上(支点のスグ上)まで行くべきだとの提案を受け、終了点から2級の歩きで頂上へ。
眺めを楽しんだ後、懸垂。2回目の懸垂ののち、ロープを引っ張っても降りて来ず、苦戦しているとロープが勝手に上に引き上げられたのちスルスルと引けるようになった。トリトン帰りのパーティが上で直してくれたもよう。ロープ同士が絡まって岩にひっかかっていたとのことで、とても助かりました・・・。
スーパーレインはクライミングは面白い上に景色も最高で楽しく、大人気の理由がよく分かりました。開拓した鴨下さんらには本当に頭が下がります。
仕事の都合で関東でのクライミングは当面おあずけ。最後に前から夢に見ていた海金剛を楽しく登ることができて感無量です。予定を開けて付き合ってくれたたね氏には感謝です。また戻ってきて登りたいものです!