日程 : 2014.02.22-23
メンバー : CL たね(記)、れい
1週間前の大雪で八ヶ岳は今までにない積雪量
■大同心南稜
大同心稜をワカンつけてひたすら膝上~腰ラッセル。3時間かけて大同心基部。
南稜、小同心クラックに通ずるバンドも雪に覆われている。
南稜取り付きも埋まっており、南稜2or3ピン目辺りから登る。
・1pたね
適当に左上。リッジに出てビレイ
・2pれい
正規ルートを無視してリッジ直登。ランナウトするが素晴らしい高度感。
・3pれい
トラバースして大同心ドーム基部で終了。登攀時間2時間。
ここで時間を見ておらず、欲を出して大同心雲稜最終ピッチに挑むも、アイゼンのアブミに慣れておらず敗退。
さらにその後クライムダウンできる緩い傾斜を懸垂下降した為、ロープが引っかかるなどトラブルに見舞われ時間がかかる。
稜線に19時に出て、鉱泉に戻ったのが20時過ぎ。
盛山さんと梅さんに多大なご心配をおかけして申し訳ありませんでした。
■中山尾根
先にガイドの5~6人パーティがいた為ラッセルなし。
少しルートで渋滞したがラッセルに感謝。
・1pれい
下部岩壁を直登。バランシー且つ高度感もあり楽しい。
正規ルートの右の凹角の階段より断然おすすめ。
・2pたね
正規ルートは左から大きく回りこんで簡単な草付だが、ここも直登が楽しい。
バランシーなスラブからクラック~リッジ~草付。
・3pれい
雪稜
・4pれい
雪稜から岩と草付のミックス
・5pたね
上部岩壁。凹角からテラスに出て、ハングを乗越す。
中山尾根の核心らしいがガバが多く簡単。
・6pたね
簡単な岩と草付のミックスで終了点。登攀時間3時間30分
先輩との12月の阿弥陀北稜と裏同心ルンゼから始まり、小同心クラック&赤岳主稜&石尊稜&大同心南稜&中山尾根と
全ての厳冬期のクライミングを共にしたれい君には本当に感謝。頼れる相棒がいてとても心強かったです。
お互い初心者同士ということもあり様々なトラブルもありましたがこれを糧に強い岳人になりたいものです。
■個人別の反省
・常に時計を見て行動。
・懸垂不要な緩い傾斜で懸垂するとロープがひっかかりやすいので注意。
・アイゼンでのアブミはまだまだ練習が必要。
・登る前にハーネスとロープのチェックをもう一度。
・ヘッデンはすぐに使えるようにしておくこと。
・積雪期でのオートロックカラビナは使用禁止。
・ボルトだけを追ってビレイ点探して、足場が悪かったり危険な箇所でビレイすることは避ける。
今回みたいに雪が多くてボルトが見つからない時は尚更。
240cm180cmスリング、カムを持っているので安全な場所、次のピッチのことを考えビレイポイントを自作することも大切。
(今回で言えば中山尾根2pのビレイも手前のビレイポイントでなく奥のビレイポイント使用すべき。
上部岩壁の2ピン目の悪い箇所で無理にビレイするのでなく、1段下がってピナクルでセルフとってビレイ)
・登るスピードではなくて、終了点について一連の動作を無駄なくスピーディに確実にこなす。これはお互いまだまだ。
よく分かっているじゃないですか、素晴らしい。
計画段階で「何時にどこまで行けなければ撤退」と対応するリミットを決めておいてね。
ただそれもパーティー、ルート、天候の状態で変わるから、先を予測して柔軟に変更するのも必要。
クライミングスピードについては、まさにその通りです。リードでは時間がかかって当たり前です。その他の部分で如何に時間がかからないようにするかだと思います。
ポイントは支点作成、支点回収、セカンドの登攀スピードかなと思います。
私の場合はビレー支点を作る前にデイジーで仮確保した段階でビレー解除してもらい、セカンドには登る準備をして貰います。
常に次にやることを考えて素早く動くことですね。
一つ一つは細かいことでもルート全体で重なれば結構な時間になります。
あとルート取りは慣れてくれば残置支点ではなく、岩を見てルートを探せるようになります。
岩を見てルートを読んで、結果的にそこに残置支点があるという状況ですね。
これは経験しかないと思います。
投稿情報: モリヤマ | 2014/02/27 08:00
はや、大同心南陵&中山尾根ですか、たいしたモンです。 次は無名峰南陵? 日の岳稜?
投稿情報: Eiichi Omi | 2014/03/05 10:23