2012年6月27日(水)
メンバー:S尾(CL・記)、A斎
この時期珍しく天気が悪くないので、A齋サンと
北アルプス・錫杖岳前衛壁『注文の多い料理店(5.9、7P)』に
行ってきました。
2年前に来たときは、宮沢賢治の短編集の文中にある
『どなたでもかんげいです。ごえんりょなくおはいりください。』の
文言に惹かれ、いざ取付いてみれば未熟なルートファインディングで
ルートを間違え、気がつけば「すぐたべられます。」の
真の意味に気づいた主人公2人組よろしく、泣きそうになって
顔はクシャクシャ状態(笑)で酷い目に。まあそんな時代も
あったよねと中島み○き調に懐かしむも、なんだかんだで
行く機会を逃し、やっとこさ登れましてメデタシでした。
日程:26日23:00JR大月駅~27日4:00/6:00槍見温泉駐車場
~8:30/9:00取付~14:00終了点~15:30/16:00取付
~17:30槍見温泉駐車場~19:45JR韮崎駅
いつも通り大月駅で合流後、経費節減のため延々下道を走る。
だって2人で北アって遠くて高いんですもん。途中チンタラ休憩を
挟み、夜が白んでくる頃に到着。仮眠1時間半はむしろ徹夜の方が
マシという感じ。まあ、寝坊撤退はなんとしても避けたく(笑)、
気合で起床。そそくさ朝食を済まして出発。
アプローチは登山道も明瞭で問題なし。途中の渡渉は
面倒臭がると結局ドボンな感じなので、ヨイコのみんなは
オトナしく裸足で渡ろう。最後の北沢を上がる藪漕ぎは
朝露なのか、全身びしょ濡れ。おまけに出発時は快晴だったのに
取付に到着する頃にはガスがかかり、1P目も判りづらくなる始末。
前回の悪夢が蘇る苦笑。
それでも暫く待つとガスが切れ始め、なんとかルートを確認でき
ほっと一安心していざ出陣。
1P(Ⅳ):S尾リード、どこでも登れそうな階段状。適当に凹角気味な
とこ登ると大きなテラスへ。意外とルート距離は長い。
2P(5.8):S尾リード、一度テラスを左に戻り左上クラックを登る。
最後に枯れ木テラスへ右上。
3P(5.8):出だしのハング下をトラバースするクラックは
一見威圧的ですが、実際はフィストばち効きで楽しいです。
抜け口がややいやらしいですが、レイバックなどで
ササッと抜けましょう。お地蔵テラスはかなり窮屈ですが、
仏の心で耐えましょう。
4P(5.8):S尾リード、トポでは本ルートの核心Pで5.9と
記載されてますが、体感的には3P目の方と同程度かやや難しいかなと。
気合入れていったら「あれ?」という感じで終わってしまいました。
5P(5.8)&6P(Ⅳ):A斎リード、折角のマルチなのでA斎サンにお任せしました。
50mいっぱいに伸ばして2P分をいっぺんに伸ばしてもらい、
確保支点はハーケンで作ってもらいました。安定した登りは
見ていて安心できますよっと。
7P(Ⅲ):S尾リード、ここから先はあんまり意欲の湧かないフェースが
続いてそうなので、懸垂下降用の支点探しのためだけに登りました。
10mも登らないうちにありました、メデタシメデタシ。
下降は50mダブル3回懸垂で取付へ。ルートの傾斜が強いので、
懸垂も楽で早かったです。疲れた体に最後の気合を入れて
登山道を下り、帰りはささっとブルジョワ(笑)に高速道路使用。
S尾は翌日瑞牆なので韮崎にて解散。お疲れ様でした。
実は今回、このルートに行くときに、やや不安であるという趣の
ご意見を賜りました。(こういう意見ってありがたいですね。)
まあ確かに、パートナーのクラックの練習しっかりしてから登るというのもアリだったですが
個人的にはパートナーの登りを春から見てて問題ないと判断したので
強引に誘っちゃいました、テヘ。
本チャンにトライする際には・・・
1)ルート内の最高グレードをOSできる者が最低1人
2)セルフレスキューなど有事の際の対処技術が全メンバーにある
の2点が個人的には是非の判断基準かなと思ってます。
今回に関しては1はOK、2に関してはS尾のみ(それでも少し怪しいですが笑)なんで
パートナー同士の山行と新人帯同山行との中間みたいな感じで臨みました。
そういう意味では、登るテクニックはあっても、それらの実力が、
まんまアルパインでのリスクの予見・予防・回避・対処のレベルとは
一致するとは限らないので、自分たちで勉強するなり訓練するなりして、
自分たちは大丈夫と思っていても周りに心配・不安を与えるような
山行はしないように気をつけていきたいですね、反省。
執行部の方も今年の救助訓練とか考えないとですね、ウチ一応「山岳会」ですし。
・・・と、一番なんやかんやヤラカしてきたワタクシが言ってみました。
コメント
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