5月1日～5月5日
日置、盛山、松澤
コースタイムはかなり適当です。あまりにも違うと思いましたら文句を言ってくれてかまいませんが、三十分程度の違いは許してください。
5月1日
嫁さんがいなくなりやりたい放題の八王子はもりもり家に密かに集合、夜中に出発。
5月2日
大台駐車場14：00―堂倉小屋15：00
渋滞の続く高速道路をスタミナドライバーもりもりの頼もしい運転により突破。十数時間かけ、皆を無事に大台ケ原まで導いてくれた。
登山道をテクテク歩いて堂倉小屋到着。水場も近い五つ星非難小屋。せっかくなので焚き火で炊事、夜通しの運転で力尽きたもりもり隊員は早めに就寝。
5月3日
堂倉小屋8：00―堂倉滝8：30―営地14：00
土砂崩れや橋の流失で大杉谷への道は立ち入り禁止になっていた。しかし今回渡るのは堂倉滝の橋だけなのでそのまま進んでしまう。
堂倉滝の吊橋を過ぎて次の橋の後ろから仕事道をたどる。なかなか整備されており、それを尾根の上まで登りきってからルンゼを下って堂倉谷に下りる。下りてすぐ20メートルの滝、その下の幅広滝にも大きな釜がついていた。さてさてどうしたものか、へつりじゃ行けなし高巻きも大変だ。結局朝から泳ぐはめに、各自奇声を上げながら水の中へ入っていく。20メートル滝も右の藪から近づき、落ち口のつるつるをもりもりリードで突破成功。
見事なゴルジュ、綺麗なナメが次々現れる。この釜はいったい何か、いったいどうやってできたのか、どこか秘密の場所につながっているにちがいない、ひょっとしたら何か謎の生物が住んでいるかも、適当な話をしながら進んでいく。白状すると遡行中一度も遡行図を見なかった。手持ちの五万の地図には堂倉滝以外は奥七ツ釜の記載もない。だからどこが何だか全然把握していなかった。しかし見所はあるとはわかっていても、もうすぐ出てくるはずだより、突然現れたほうが面白いのだ。
一段落して平和な流れになると突然巨大な堰堤が出現した。これで下半分は終わりで暫く林道を歩く。林道が沢を横切るところでまた沢に下りて今夜の寝床を探すことにした。林道の方が平で寝心地が良いかなと一度また林道に出るが、風があるのと雰囲気が悪いのとですぐ沢に戻ってしまった。地池谷は確認していなかったけどこれは過ぎていたはず、素敵な所があったので寝床とする。
飯炊き準備を松澤隊員に押し付けて狩猟に出かける。ここの魚は生意気に頭がいい。糸をたらすと寄っては来るけど、全く食いつかない、そのくせ他の流れてきた餌はしっかり食べてやがる。いっぱいいるのになかなか釣れず、結局水面ぎりぎり上空ぷらぷら作戦でやっと引っ掛けた一匹のみ、それも小さかったので釈放してしまった。
5月4日
営地8：00―稜線11：00―大台駐車場12：00
時間は十分あるので目が覚めるまで好きに寝ていてよろしいとしたのに、もりもり松澤両隊員は5：30には起きて焚き火の周りで何だかやっている。何でこんなに早いのか、抗議の意味もこめて暫くフライの下で頑張るが、こちらも目が覚めてしまったので起きることにした。
今日は石楠花谷に入る予定。しかし石楠花谷ってどれさ、地図に谷の名前が書いていないのでよくわからん。たぶんこれだろうで枝沢に入っていった。
暫くは石ごろごろの荒れた様子が続くが、15メートルくらいの滝が登場。隊長リードでヌルヌルの危ういスタンスを華麗な動きで突破した。その後も10メートル位の滝が現れ、登れなくもなさそうだが、見るからにヌルヌル苔まみれで登りたくない。今回初めての高巻きをする。滝の先もゴルジュ、上手く岩壁の間にルートをとって谷に戻るも、ちょうどゴルジュが終わったところで何だか残念。
ごろごろの急登をひたすら登る。もりもり隊員冷蔵庫大の浮石を踏む。びびって仰け反り、隣のガレにしがみついて事なきを得る。ちょうどその下を歩いていた隊長は軽やかに翻し、とんぼ返りで岩をかわして事なきを得る。岩は硝煙の匂いを残して一メートル下の奈落へと落ちていった。どう注意したらよいかわからないが、こんな恐ろしいこともあるのだ、気をつけなければ。
最後は広い笹原を歩き、観光客の歩く遊歩道に到着して遡行終了。松澤隊員は妻子が気になると言い出し、この日で戦線を離脱する。
5月5日
計画は中ノ滝の登攀が残っていたが、天気等諸事情により御在所岳をピクニックして東京に帰った。
今度の堂倉谷は残置ロープやワイヤー、堰堤等人工物が目立ったが、発達したゴルジュやナメが綺麗な楽しい沢だった。また余裕をもって計画していたため、時間を気にせずじっくり楽しめたと思う。このメンバーでこの程度の難易度であればそれほど緊張することもない、奴が登れたのなら俺も行ける、俺がいけたんだから連中も大丈夫といった具合で安心して楽しめる。パーティーで登る心強さだと思う。次回はまた少し大きな谷に入ってみたい。
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