2009年4月11日(土)〜12日(日)
L: 森, 妹尾、日置、松澤、盛山 (別働隊として坂本、玉谷、五十畑で登攀訓練)
今回は救助訓練.コンセプトは「セルフレスキュー」.二人だけ事故に遭遇した時のことを想定し、大層なことではなく、現実に可能なことを考えて行いました.
4/11
まずはリード墜落時のロープの固定.逆V字ハングの下にロープを張って行いました.各人ほぼ問題なくできたのですが、注意点としてロープが上に引っ張られた時にオートブロックが岩に当たって解除される可能性が挙げられます.
次いで負傷者の懸垂での引き下ろし.負傷者の救出で引き上げを行った場合、かなりの労力が必要になるため、引き下ろせるならば引き下ろした方が賢明.救助者が複数いる場合はディスタンスブレーキが使えますが、今回はペアを想定しているため、救助者が負傷者を抱えて懸垂下降する必要があります.負傷者の意識がある場合は背負うことが出来ますが、意識がなく動かない負傷者を背負うのは至難の業.最初は負傷者を下につり下げて下ろしてみましたが、やはりそれでは状況変化に対応できません(帰宅後本で調べたところ、吊るすならば身体の前に抱えて下ろすのが良いようです).考えた結果、シュリンゲを負傷者の尻の下と脇の下にそれぞれ通し、肩に通して担いでみたところ上手く行きました.注意点としてはATCのブレーキのかかる側にロープを通さないと二人の重量に耐えられず滑ってしまうことです.となるとエイト環もダメなのでしょう.ルベルソは?
3番目の訓練としてロワーダウン時にロープが足りなくなった場合、マリナーで支点に体重を移した後にロープを引き抜き、再度その場所を支点としてロワーダウンというものをやろうとしましたが、「いつもダブルロープで登っているんだから、懸垂してしまえばいいのではないか?」という意見が出て、それはそのとおりと思ったので、これは実演して見せただけで終了.
最後に負傷者の引き上げ.3分の1システムでの引き上げを練習しましたが、ロープにかけるオートブロックがロープとともに上がり、折り返しのカラビナを回ってしまいました(帰宅後本で調べるとHMS型では回るからD型を使えとありましたが、使ったのはD型なんですけど、、、、これはよく調べなければなりません).折り返しの場所はガルーダにするか、或いはブレーキとしてタイブロックを使うのが良いのでしょうか.ルベルソを使うとさほど重くなく、また自動ブロックとして働くため大変良かったのですが、ルベルソを使うことはどこの本にも書いてなく(単にメーカーとして責任を負えないから書いてないだけかも)、これで本当に正しいのか確認する必要があります.
最後に懸垂時の結び目の通過をやりたかったのですが、(セルフレスキューでは)使用頻度が低そうですし、また時間も遅くなってきたのでここで本日の救助訓練は終了.
ひととおりはできたと思いますが、今後も引き出しを増やしてあらゆる事態に対応できるようにする必要があると思います.パニくったりして、間違えたら死んでしまうかもしれませんからね.
松澤、盛山両氏はこの日で帰宅.妹尾、日置、五十畑、森でテント幕営.なんだか私はこの夜は(薬を飲んだにも関わらず)花粉症がひどく、くしゃみで夜中に何度も起きることになりました.辛かった.
12日
一孝(日置)がクライミングシューズを忘れたため、アルパインに向けて訓練中の五十君と一緒に組むこととなり、ビン(妹尾)と私は四段ハングへ.二人とも核心のハングを登りたかったのでジャンケン、、、、、負けた、、、、、.まあ2週間前は逆V字の核心もらったし、致し方ないか.この四段ハング、ところどころハーケンがボロく、シュリンゲもボロいのが多く、そろりそろりと登る必要があるものの、支点間隔はほどほどでした.まあエイドは安全に注意を払いつつ、いかに速く、効率良く登るかなので、単なる繰り返し作業になってしまいます、、、、、
上まで抜け、さてどうしようか.私が上段のもみじおろしを登ったことがなかったので、ここを登らせてもらった後、草溝直上へ.まずビンから登るが、さほど苦労せずするすると登りきる.私は全然登れる気がしなかったのだが、とりあえず取り付く.ハングに到達したところで、カムをセットし、まず左手を突っ込む.順手、逆手で試すがうまくいかない.凹角で左手を入れても無理ということに気付いて、次いで右手を試す.逆手ではダメで、順手でないと登れないことがよーく分かった.左手もクラックにきめるのではなく、レイバック気味の方が安定するのかもと分かってきた、、、、、、ここまで5分、、、、、、クラックの練習して感覚つかまないとだめだということがよーく分かりました.もう登る気力も失せてしまったので、下りることを宣言.その瞬間目にゴミが入り、視界が半分失われてしまった.どうしても除けず、ビンには申し訳ないがこの日はこれで終了.GWはカサメリでみっちりフリー(特にクラック)の練習をしないと.
リーダーお疲れさまです。
事故もなく何よりです。
エイト環は○のところに
1回通すの ()() ではなく、
もう1回通して ())(() から
エイト環の首にかけるといいと、昔ききました。
同じようにATC類でも
どこかカラビナなどに巻きつける部分
を追加出来れば制動力がますかな
と思うけれど、どうなんでしょ。
オートブロックのはD型2枚使った?
私たちもチョビとスルメに教えるときはその部分は兼用器を使いましたよ。
でも、ないときもあるしね。
皆で色々研究して私たちにも教えてね。
投稿情報: 管理人-鶴多郎 | 2009/04/18 12:09
む、エイト環で制動を増す話がよく分かりませんでした.今度実演お願いします.
ちなみに私は今回の救助訓練をふまえて、持って行くビレイ器具をATCとATC-XPとジジからルベルソ3とATC-XPに換えました.遭難時の対応とビレイ器具を一枚減らせることが理由.
オートブロックの上のカラビナは摩擦を少なくするため二枚にしました.その方がロープが曲がって止まるはず、、、ですよね?ちなみにルベルソを屈曲兼オートブロックで使うことについて、某登山用品店で聞いてみたところ、「そういう使い方自体は見たことがないが、論理的には問題がないはず」と言っていました.その使用法、どの本にも見当たらなかったのですが、どこかで聞いたことありますか?
投稿情報: ゴルゴ | 2009/04/19 20:33
文字だとやっぱわかりにくいね(^_^;)
今度今度で。
投稿情報: 管理人-鶴多郎 | 2009/04/29 10:56
エイト環のお話、書籍で調べて確認しました.ありがとうございました.
投稿情報: ゴルゴ | 2009/05/07 22:25