2008年12月27日(土)~30日(火) 前夜発2泊三日[メンバー]盛 日 妹 松 (記)
28日(日)アプローチ
07:30丸山谷出合 12:30岳沢越 14:00岳沢出合 15:30F1下に幕営
29日(月) 登攀一日目
06:30F1下出発 14:00F6下 16:00F8下幕営
30日(火) 登攀二日目
06:30F8下出発 08:00F8上 10:00樹林帯突入 12:00大仙丈ケ岳 13:00仙丈ケ岳
16:30北沢峠 17:00たんけい山荘 21:00戸台タクシーにて丸山出合一路東京へ
27日(土)前夜発で車中泊
八王子に23:00に集合し中央道を行く。今回は上海帰りの商社マンも一緒だ。
28日(日)アプローチ
00:30冬の寒々しい茅野stationに到着。人影の無い中をウロウロしている八ヶ岳帰りの100リットルザック男と合流。よほど人恋しかったのか車に乗せると、山荘のオバちゃんに優しくしてもらったことや、駅で装備を干しているときに飴玉をもらった話などを喋り捲る。これでメンバーがそろった。
02:00 道の駅に到着。茅野から杖突峠を越え「道の駅南アルプス村長谷」にテントを張って寝る。沢山のテントが張ってありここの道の駅は黙認なのかもしれない。
07:30 丸山谷のゲートに到着。雪もなく車で楽に入ることが出来たが、途中でゲートが閉まっておりそこから工事車両しか入れないようだ。ここで装備を再確認し、登攀具の数などを必要最低限にし、出発する。
12:30 丸山のコルに到着。踏み跡がいくつもあり、獣道も多く道が分かりにくかった。事実動物の足跡を辿った部分も多かった。右だ左だ言いながら右岸左岸とクネクネと歩きたどり着いた。途中一度だけロープとバイルを出す。
14:00 岳沢出合へ到着。谷に降りるまでの道が怖かった。赤布が多く迷うことは無いのだが、地面が凍っておりその上を柔らかい雪と落ち葉が覆っていて、滑るところの判断が付きにくい。もう少し雪がしっかり着いていれば怖くは無いだろう。谷に降りてからは10分ほどで出合に到着。
15:30 F1下に幕営。時計を睨みながら、じりじり進みテントの晴れそうな地点で今日の行動は終了。水を取ることができ、今夜は新品のエスパーステントで就寝ということで、快適に眠る。テント場を整地していると二人パーティが上がっていった、今回は我々と2パーティだけだったようだ。
29日(月) 登攀一日目
06:30 F1下を明るくなってから出発。F1を気がつかないうちに通り過ぎる。すぐに先行パーティに追いつく。
F2は一見凍っているようだが、竹輪の様に中が抜けていて中をとうとうと水が流れていた。バイルを抜くとピュ―と水が出てくる始末。
F3は南沢大滝が垂直になった感じで、なりふり構わず登って行ったらボコボコ氷を落とし、皆様に迷惑をかける。申し訳なかった。
F4を難なく抜けるが、F5が見当たらず奥に進んでいくとF6に着いてしまった。左岸側から巻いてしまったようだ。
14:00 F6下に到着 後半戦のスタートだ。時間を気にしながらF6F7を急いで越える。左折をしたら、ソーメン流しが見えてきた。ここで恐る恐るランディがリード、ギアを落とすことはあってもガッチリリードをしたのだ。ここ一番のトラバースを含むいやなピッチであった。急いでソーメン流しに取り付くものの、2ピッチ登ったところで時間切れ。核心部分を明日に残して懸垂下降することとなった。
17:00 F8下にテントサイトを作るために奮闘する。小さな窪みを4人テントサイズまで整地した。かなりの重労働であったが、枕の下を水がトクトクと流れていて不思議な感じであった。
30日(火)
06:30 F8下出発。朝の硬い氷に突撃する。
08:00 F8上核心部分をランディが落としガッチリ確保をしてくれた。
10:00 ルート図にある奥の二股顕著な沢が見当たらない。すでに通り越したのだろうか?左は岩混じりの氷、右は岩混じりの草付き、あそこが二股だったのだろうか?といっている間に樹林帯突入。暖かい日の光が気持ちいい。
12:00大仙丈ケ岳、1300仙丈ケ岳と強風の中2人パーティとデットヒートを繰り広げながら14:30 北沢峠に到着。峠から先は暗く所々凍っておりよく転んだ。
16:30 たんけい山荘に到着するも既に暗いが、そのまま進む。戸台までの道は良く荒れるらしく、赤布が散在しているよう。暗さも手伝い見覚えのある景色が何も無い。ついには赤布頼りの下山をする。
21:00 戸台に到着。立川の方(2人パーティ)に携帯電話の通じる国道のところまで送ってもらう。助かりました。そこからタクシーにて丸山出合まで行き、車を回収してから一路東京へ。
31日(水)予備日
02:00 途中ランディを家まで送る。朝四時の始発で岡山に帰るのだ。夜の七時まで青春18切符の長旅だ。
03:00 盛宅に押しかけ、梨と柿を食べて就寝。夜遅くに申し訳ありませんでした。
08:00 カキ入りカレーを食べて解散。それぞれ、良い年を迎えることが出来ました。
今回の山行ではルートが長いこともあり、軽く早くを念頭においていたが、途中メンバーが増えたため、早くとは行かなくなった。それでも予定では1-2-1のように2番目と三番目が同時にトップと4番目の確保を行うことでスピードを保つ予定であった。しかし、ロッククライミングに比べてアイスクライミングのほうが多くの落下物が有る事と、二番目のアイゼンの真下を三番目が登るのは危険過ぎ、ルートを二本取るほどの技術も無いため、スムーズには行かなかった。
しかし、人数が多いゆえの利点もあった。技術不足が原因ではあるのだが、アイスクライミングは非常に疲れる。当初トップは3本ほどの滝をリードする予定ではあったが、体力が続かず順序を入れ換えることも多々あった。これを考えると二人だけで登った場合、体力面で不安がある。次回同様のルートを登る場合は克服しないといけない。体力面ではランディがF8までとルートを抜けた後に歩荷を引き受けてくれて非常に助かった。
体力の面から言うと、我々の荷物は多すぎるようにも思えた事実同時に入っていた二人パーティのザックは我々より一回り小さかった、今後もう少し見直したい。
あと、セカンドを引き上げるのはリードと同じくらい疲れた、支点の取り方・確保器の位置・自分の立ち位置・ロープの張り具合、などなどを今後色々検討してみたい。
今回の山行は連れて行ってもらった感が多すぎていけない。
はっきり言って登攀中何もすることができず、後ろからついていくのが精一杯でした。
だめだね、あんな登りじゃ岳沢登ったと言えないね。
鍛えなおします。
投稿情報: none | 2009/01/04 23:25
でも、なかなかヤルじゃないか、若手諸君!
投稿情報: 詐話師 | 2009/01/07 10:38
立川山岳会の倉田です。
岳沢越えでは見事なルートファインディングとラッセルをありがとうございました。
二日目は申し訳ないと思いつつ、アイス先に取り付いてしまい、すみませんでした。
今回、うちの山岳会にはいない若い男子に遭遇できてよかったです?!
またどこかでお会いしたいですね。
投稿情報: 倉田@立川山岳会 | 2009/01/09 03:25