2008年12月6日(土)~7日(日)
メンバー:CL 小川(JECC)、妹尾
6日 大内宅4:00~船山十字路8:00~広河原沢本谷入口9:30?
~阿弥陀岳14:30?~赤岳鉱泉17:30
今回は先週に引き続き、冬山素人の私を小川さんが八ヶ岳のアイスに連れて来てくれた。
前夜、大内さん宅に泊まり早朝出発。船山十字路には既に車が7~8台駐車。
今日は広河原沢三ルンゼで、ルートグレードは3級上(らしい)、
天気は出発前では快晴のはずだが、曇で、風も少しある。
本谷に入るとすぐに氷瀑がいくつか出現するが、素人の自分でも、高さも無くロープなし
あるいはフォローで登る分にはまったく問題ない。
ただ、所々氷結が甘く、ルートを選ぶ必要がある箇所、あるいは空荷であがって
荷揚げする箇所もあった。
途中まで、単独行者の方と一緒になる。後ろには4人ぐらい?のパーティーがちらり。
素人の自分のせいで、スピードは快調とは行かないが、順調に行程を消化し、
稜線に近づくのがわかる。遠くに見える平地は晴れていて、雲は標高の高い場所だけの
ようだ。ルート図によれば、主だった氷瀑が終わり、阿弥陀南稜P4にる前に小休憩。
ここで濡れた手袋を交換する。去年軽度だが凍傷を負い、同じ轍は踏めない。
この時点でけっこう視界も悪く、30mぐらいで風も強い。小川サン曰く本来なら登るべき
最後の小氷瀑の氷結が甘く、しかたなく横の草付きを小川サンリードで取り付く。
ビレイ中はとかく寒い。あぁ、冬山に来ているんだなあと実感。ようやくフォローで登るが、
草付きもけっこう面白い。(勿論、『フォローだから』というのが前提)
次回は是非リードしたいものだ。
ピッチ終了点まで登って、そのままいくとようやく阿弥陀岳頂上・・・とはいかず、
視界が悪い中、傾斜の緩い岩稜帯が伸びる。いかんせん視界が悪く、しかも
正規のルートから若干外れているので、現在地もだいたいしかわからない。
それでも小川サンがいるので、まだ余裕はあった。そして同時にまだまだこういう
依存心が冬山素人の証だなとも感じた。
少し登ると、先ほど袂を分かった単独行者がひょっこり現れる。情けない話だが、
やはり自分たち以外の人間の存在は安心感を感じてしまう。
危ないというほどではないが緊張が必要な岩稜を、そこから少し登ると阿弥陀岳頂上に
出た。ここからは一般道でヤレヤレと、そうは問屋がおろさない。阿弥陀の下りはけっこう
急でロープをつけてない分かなり緊張する。小川サンはホイホイ下るが、こちらは慎重に
クライムダウンを混ぜながら下りる。時間がかかり申し訳なかったが、
事故ったら元も子もない。
当初は行者小屋の予定だったが、明日の予定を考えて夜闇の中赤岳鉱泉へ。
7日 赤岳鉱泉7:00~裏同心ルンゼ~大同心基部10:30~ジョウゴ沢入口12:00
~ジョウゴ沢本谷右ルンゼ14:00~ジョウゴ沢本谷30m氷瀑16:00
~赤岳鉱泉17:00~船山十字路20:00
朝、意外と冷え込みが弱く晴天の中出発。裏同心ルンゼで小川サンに
シングルアックスの登り方、氷の支点の作り方等、アイスに関する基本をいろいろ
教えて頂きながら登る。それでも晴天の下、氷瀑が少し埋まっている裏同心ルンゼは
たいして時間もかからず、大同心の基部へ。
数パーティーが大同心・小同心に取り付いている。
実は晴れた八ヶ岳はこれが初めて。いままで地形図とルート図でしか知らなかった
赤岳や昨日登った阿弥陀岳、反対側にはなだらかな硫黄岳など絶景がたたずむ。
当初ならここから小同心クラックにつなげる予定であったが、まだ自分に冬壁は
早いとの判断で、大同心稜を下りジョウゴ沢へ。
しかし、暑い。もうポカポカ。昨日と今日の天気足して2で割ってホシイ・・・。
この沢でも、アイゼン歩行を中心に小川サンに多々教えを頂く。
最後に右ルンゼ3段50mを登って終わろうとすると、先行の女性二人組がツルベで
クライムダウン。これで予想外に待ち時間をとり、登るのがだいぶ遅れてしまう。
その隣の垂直25mはあろう見事な氷瀑を懸垂で下りて、トップロープで
登るも、腕がパンプ×パンプ。まだまだリードは100年早いと氷瀑にいわれた気がしまス。
しかもその氷瀑が50mロープでギリギリ(厳密には50cmぐらい足りない)で、ロープ回収に
私が手間取ってしまい、最後まで小川サンに迷惑を掛けてしまう・・・。
赤岳鉱泉で下山連絡をし、あとはひたすら美濃戸まで歩く。疲れていて途中一回、
氷結した林道でコケてしまうも、小川サンは華麗にスルー(苦笑)。美濃戸でタクシーを呼び、
船山十字路へ。帰りの温泉(17:30以降?は300円でけっこう充実。)で、東京YCCの
F山サンと偶然遭遇、どうやら私達が目撃した大同心におパーティーがそうだったと判明。
JR相模湖駅で降ろしていただき、終点ギリギリで帰宅。翌日からO内サンは仕事で
ハワイだが、忘年会で作ったおでんをドウゾと誘っていただき、深夜にお邪魔。
2:00過ぎまで語る。
~以下、独り言~
今回の山行と直接関係ないが、来年2月に計画していた海外遠征を取り止めた。
ひとえに自分の未熟さが理由だ。
秋以降、玉サンや多鶴サンをはじめ多くの方々に今の自分の未熟さを指摘して頂いていた。
それでも、元来の頑固さや負けず嫌いな性格が災いし、「なにくそ」と反発してしまった。
要するに、親の苦言に反発するガキと変わらないわけです、ジッサイ。
しかし、先週の雪訓・今回の八ヶ岳と自分の技量を目の当たりにして、
例会(飲み会)で、言葉では強がれても実際の現場で現実を目の当たりにすれば、
いくらアホで頑固で負けず嫌いでも否応なしに未熟さを痛感する。
今回きっかけを与えてくださったのは小川サンかもしれないが、
本当にこの決断を下す原動力となったのはひとえに、それまで幾度となく言いたくもない
苦言を言い続けてくれた先輩方です。本当にありがとうございます、そしてスミマセンでした。
正直、海外で得るものもあるだろうし、この決断が正しかったかは
今でも迷います。ただ、日本でやるべきコトが見えた以上はそれから逃げてはいけないとも
同時に思います。このシーズンが終わったとき、海外行かなくて正解だったと
胸をはれるよう、この冬はしっかり登りこみたいと思いますので、関係者の方々にはご迷惑を
お掛けするかもしれませんが、今後ともよろしく御願い致します。
いまにみてろ~
今回、写真無かったんで、まったく関係ないですけど13~14日にY野井宅での餅つき宴会の
写真つけます。餅つきは岡山の実家で経験済みなので、お意外とお役に立てました。
Y野井夫妻はお元気です。夜は鍋で8000mサミッターの方等とお話しました。
今の自分からは雲の上の方々ばかりですが、多くの出会いは本当に勉強になります。
モチも食べまくって、冬山に向けてしっかり太れました。(笑)
自分の実力が足りないとわかって中止にしたならそれは正しい選択ではないか。
山で、特に一人で出かける場合、これはちょっとやばいかなと感じられなて、その状況を落ち着いて処理できる力が必要になる。
去年から記録をずっと見ていて、もちろんやるなと思った記録もたくさんあったけれど、ちょっと危なっかしく感じるものもいくつかあった。
一人だとやっぱり行けるところが限られるから、できたら自分と同程度の相棒を見つけられるといいんだけど。
あと、これで計画を終わりにしてしまうと何もしなかったのと同じになってしまう。
中止じゃなくて延期、もしくは変更にして、何かしらやっていったほうがよいと思う。
投稿情報: 紅軍戦士。 | 2008/12/15 00:06
さすが、MGCの隠れご意見番!
投稿情報: 管理人-鶴多郎 | 2008/12/15 22:56
私も身につけなければならないことがたくさんあるので、山行って経験積みたいと思います.谷川近いしね.
投稿情報: ゴルゴ | 2008/12/15 23:42