12月9日、10日
日置、斉藤
9日
美しの森駐車場12:30―出合小屋15:00
10日
出合小屋6:30―ツルネ東稜11:30―出合小屋13:20―美しの森駐車場15:30
9日
天気は朝からあいにくの雨。松澤氏は突然行かないと言い出す。道具だけ受け取り、仕方なく二人で出かける。
清里についても雨。雨の中歩きたくないので、その辺の飯屋に入って様子を見ることにする。
昼頃になって止んできたので出発。しかしまたすぐ降り出してきて、結局雨は午前中より強くなってしまった。びしょびしょになって出合小屋到着。ここまで積雪は限りなくないに等しい。テントの中で火をつけてみるが、ヤッケもズボンもなかなか乾かない。どうもこの雨は一晩中降っていたらしい。
10日
果たして谷は凍っているのだろうか。ものすごく望みは薄いが、それでもやる気まんまんで出発。小屋より先は若干の積雪があるが、沢はほとんど凍っておらず、薄い氷の下では水が流れていた。気をつけないと踏み抜いて靴をぬらしてしまう。
たまに出てくる滝は凍っている部分もあるものの、真ん中で水が流れていたりしれ、岩の露出度も高い。一度だけロープを出したが、中間支点にはハーケンも使った。アイスクライミングのはずなのに、何故かチムニー登りをしたり、体を捩って無理やり這い上がったりと、いつのまにかすっかり沢登りののりで登っていた。氷にアイゼンを蹴りこむより、岩のスタンスを探すほうが多かったように思う。
本流をつめ、源頭の雰囲気になってきたところでチェックストン滝登場。チェックストンの下がぽっかり空いていて、そこから登れるかなと一段上がったが、そこで行き詰ってしまった。巻くのも怖そうだし、その上を見ても氷なのか雪壁なのか草付きなのかよくわからない怪しげな急傾斜が続いており、なんだか嫌なので途中のルンゼからツルネ東稜に上がることにした。
狭いルンゼを登る。薄く雪が積もっているが、その下はバイルを振ってみないと分からない。最後の登りだし、ええいままよと開き直って振り回したいところだが、やっぱり思い切れずに遠慮がちにつっつきながら登っていく。ルンゼから尾根に上がり、またツルネ東稜まで頑張る。ツルネ東稜に上がってしまえばあとは下りるだけ。多少疲れていても、下りるのはやっぱり早い。雪がないこともあって、出合小屋からも早かった。早い時間に駐車場に到着できた。
実のところ、今回はアイスクライミングに行ったのにあまり氷は登っていないし、沢を歩いたけれど沢登りとも違うし、ラッセルというほど雪はなく、薮こぎというほど薮にも突っ込んでいないわけで、いったいどの部類の山登りになるのかよく分からなかった。しかし、あの雨にめげず山に入り、中途半端な氷結でも谷を登りつめたということで、兎に角週末は山に入って何かしらやってくるのだという、精神面において大きな成長があったと思う。せっかくの週末、せっかく八ヶ岳まで行ったのだから、何もしないで帰るのはあまりにも寂しすぎるし進歩がない。これからも気合をいれ、意気込みを持って山に向かいたいものである。
コメント
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