二口渓谷 大行沢~カケス沢
CL:盛山(記)、日置
9/2
仙台発7:00==二口バンガロー村(橋下より入渓)9:00―――12:30京渕沢出合――14:00カケス沢出合―-14:45樋ノ沢避難小屋
9/3
避難小屋8:00――8:15カケス沢出合――9:30北石橋――11:00登山道――12:00小東峠――12:30避難小屋――15:00大東岳登山口
最近山に行っていない、このままでは夏が終わってしまう・・・。
と思っていた所、日置氏の帰国の知らせ。さっそく仙台の沢に入ることに。
目的地は先週リハビリ?をかねて歩いた二口渓谷。
ここは天国のナメ沢と称されるブナ林のナメ沢がある。
それだけでは物足りないので、カケス沢というちょこっと登攀色の強い沢も付け加える。
先日入りした一孝ともに朝は寝過ごす。
仙台からは車で1時間ほどとの好立地の為、のんびりと出かける。
9時前には二口渓谷に到着し、身支度をして、いざ入渓。
久々の沢だ。水が気持ちよい。しかしさすが東北、水は冷たく日が当っていないと肌寒い。
入渓地点のナメからいきなりゴルジュ状になっており、遡行者をワクワクさせる沢だ。
へつりを楽しみながら進んでいく。泳いで渡るも可だが、ちょっと寒いので遠慮しておく。
かなり人が入っている形跡があり、へつりの岩は一部踏み跡というかステップが作られている。しかしながらなかなかのバランスクライミングを要される。
所々、淵もでてきてたまには泳いで進んでみる…寒い。
一時間もしないうちに左手に小屋が現れ、ゴルジュはここまで。
そこからはナメとゴーロ帯になる。
ともするうちに滝で足止め。高さは3~5mほどだが、泳がないと取り付けない。いや、泳いで行っても足場がなく上がれないだろう。
巻くにも両岸は高さ7~8mの岩壁。さてどうしたものかと考える。
イッコウ岩壁の上に程良い木を見つける。
なにをするかと思いきや「投げ縄作戦」。
ザイルにハンマーをつけ、投げて木に引っ掛け、上手い事できた。
セルフレスキューの要領で、ガシガシ登って滝突破。
しばし平凡な沢になるが、また滝が出てくる。
今度は10m程あるか、しかも滝下が削れており、ハングしている。
左岸が岩小屋みたくなっており、行けるならそこからしかないと判断し、滝に近づく。
滝の左岸は狭いが階段状になっており、割と簡単に登れてしまった。
3級-くらいかな。
そこを越えると、巨岩石帯になる。ごろごろと歩き辛い。
なかには10mあろうかとも思える巨石があり、上は木が生え森になっている。
この辺りは森が深いようだ。ここが仙台市とはとても思えん。
木も複雑な形をしており、原始の森を感じさせる所が多々あった。
気持ちよいのだが、いかんせん運動不足の不健康な我々はかなりバテ気味であった。
.
いい加減やんなってきた所に、ナメ沢復活。
これでもかと言わんばかりのナメっぷり。
これは素晴らしい。何kmにも渡って続いているではありませんか。
きれいなものさることながら、なんて歩きやすいのでしょうか。
登山道の比ではありません。まるで舗装路ですよ。
気持ちよく歩いているとあっという間にカケス沢合流地点に到着。
ところがもう昼を回っているし、疲れたので、明日遡行する事にし、さっさと避難小屋を目指す。
ここからもナメが続いており、比較的早く避難小屋に着きました、だいぶへばっておりましたが。
小屋についてしまえば後はのんびりするだけ。薪を集めて焚き火の準備。
とりあえず腹が減ったので夕食をつくる。
ともすると釣り人が現れ、岩魚をいっぱいもっておるではありませんか。
食後のデザートと言う事で、
我々も魚を探してまた沢に入る事にします。
結果、イッコウ1匹ゲット。私は…。
何故だろう、恋の俣沢のときもそういえば同じだったな。
釣り師のオジサン達に誘われ、一緒の焚き火を囲む事にする。
9/3
朝、またしても寝坊。起床7時。ささっと朝食を済ませ、出発。
登山道を下って行き、カケス沢出合へ。
カケス沢はナメ沢から始まる。
入って早々に滝が現れる。
ナメ沢の中の連瀑帯である。5mクラスの滝が多くかかりガンガン登る。
一部難しい所もあるが、全てザイルなしで直登可能であった。
(初心者がいる場合は要ザイル、落ちても死にはしなだろうが、若干危険を感じる滝もあり)
滑滝あり、トイ滝あり、小ゴルジュありと多様な様相をみせ、飽きない沢だった。
滝と戯れているうちに、突然、石橋が現れる。
.
北石橋である。圧巻である。
記念撮影をして、さらに遡行を続ける。ここに登山道が通っているとの事だが、不明瞭でよくわからなかった。
あとで考えると北石橋を巻く様な形で踏み跡がありこれが登山道だと思われる。
この先は沢も狭まってきて、倒木やら岩やらで荒れ始める。
しばらく行くといい加減飽きたので、稜線に乗るべく藪に突っ込む。
途中まで踏み跡があったが、おそらく間違えたのであろう、激烈な藪漕ぎとなる。
まだ笹が中心なので進み易くはあったが、獣道やらを利用して、登ると突然登山道にでた。
あとは登山道をトコトコ歩くだけではあったが、お互いに疲労困憊、ヘロヘロとあるいて小東峠経由で下山をしていく。
登山口までの道のりはウンザリするほど長かった。
途中、正規の登山道が崩落の為、大幅に迂回されていた。
------------------
今回、ザイルを使用したのは、始めの滝の投げ縄作戦だけであった。
ある程度の経験者であれば、必要ないかと思われる。
あっても25m程で十分であった。45mザイルを使用する大滝はありませんでした。
総合して非常に綺麗な沢であった。大行沢だけではあまりに簡単すぎるが、カケス沢を加える事で、ピリリとスパイスが加わり非常に楽しめた沢であった。
関東近郊であれば相当人気の沢になると思われる。
仙台の沢はなかなか面白いのが多いと予感させる沢でした。