2014年5月10日(土)~11日(日) 前夜発1泊2日
メンバー:CL妹尾(記)、SL盛山、斉藤、日置、松隈、種石、
新居見、佐野、安斎、古川、増田、野島、他会外2名
年に4回の会山行。今回は積雪期→無雪期の変わり目と
いうことで、まつど岳人『はじまりの山』、三つ峠で
救助訓練&岩登りトレーニングに行ってきました。
行程(10日):6:20裏登山口駐車場~7:30天狗岩~18:00テン場
メンバーのほとんどが健全(?)な社会人となった今は、
全員2日間とも集合・・・なんてのは難しく、
初日だけの者・2日間参加・2日目から合流と入れ替わり立ち代り。
・・・ま、今回のCL兼技術講師(?)の妹尾が初日のみ参加なので
否応にも初日は救助訓練となりました。
天気は快晴で、こんな絶好の天気で訓練か・・・もとい、
訓練日和だぜ!ということで、天狗岩にて訓練スタート。
昨秋に負傷者を背負っての下降訓練はやってるので、
今回はより実践的に・・・
AM:リーダーレスキュー
①リード墜落(&行動不能)
②セカンドのビレイ仮固定&自己脱出
③負傷者へのアプローチ
④支点の補強
⑤負傷者の確保
⑥負傷者を背負っての下降
PM:セカンドレスキュー(+1/3引き上げ法)
①セカンド行動不能
②セカンドビレイのロック解除
③1/3引き上げシステム構築&実行
という感じで行いました。
一つ一つの技術の確認は当然として、
シミュレーションとして通しで訓練を行うことは
とても大事ですね。
今回はあくまで『技術の紹介』ではなく、
『技術の習得』が目標。現場で使えない技術に
意味はないので、ひたすら基本のシミュレーションを
各自繰り返してもらいました。
午後の訓練終わり間際には、
ボルト打ちの実践として数名で協力して2本ボルトを打ち、
その2本を支点(もちろん他支点でのバックアップ有)として
懸垂下降体験のおまけつき。
朝から日没直前までみっちりと訓練後は
みんなで賑やかに宴会です。
盛山会長が21時頃到着にもかかわらず、
全員呑み過ぎで寝てしまったのが今山行最大(?)の反省点。
マジスンマソン。
妹尾は翌朝早朝に下山→仕事だぜヒャッホー。
2日目も噂(?)によると救助訓練だった模様。
まあ、奇特な人がもし居れば、報告あげてください(笑)。
【総括】
実際に事故ってみないとなかなか実感できませんが、
(実感することがないのがイチバン・・・ね。)
いざその時になると、純粋なレスキュー活動以外にも
ケガの処置から退避計画etc・・・
わんさか考えることがあります。いやホント、マジで・・・。
つまり、今回やった程度の技術・知識は
『考えなくても自然と体が動く』程度に身に着けてほしい、
というのが正直なところです。
今回(少なくとも初日は)、この基本技術ですらも
全て完璧にこなしている人は、
僕も含めて居ませんでした。反省ですね。
今回の内容はあくまで『基本の"き"』。
事故が起きた場所・装備・状況・メンバーなど、
様々な応用項目は無限にありますので、
ここら辺は各自予習・復習しっかりとよろしくです。
こういった技術は、習う・実践する機会が少ない割りに
アルパインクライミングにとってとても大事ですよね?
今回、うまく実践できなかった人は、ほんの少しでも
復習に励んでください。個人的な考えですが、
5.11や12を登ることより、こういう技術・知識を
しっかり身に着けることが、結局『強くなる近道』に
なるとおもいます。
車の運転でいえば、アクセルの踏み方が先?
それともブレーキの踏み方が先?
学ぶべき優先順位は常に考えてほしいです。
(フリーの能力を否定してるワケではないよ、
あくまで『アルパインクライミングの優先順位』のお話)
どの山の、どのルートを登りたい?
そのルートを完登するのに必要なものは?
そのルートから生還するのに必要なものは?
まず何を身に着ける?その後は?
山に身を置く限り、この自問自答はずっと続きます。
事故は『起こさない予防』が一番重要なのは言わずもがなですが、
それは『起こしてしまったときの対処法』を
学ばなくてよいという"免罪符"にはならないです。
『もっとあのとき、真剣に学んでおけば・・・』
事故を起こしてしまったとき、一番後悔するのは・・・
ちょっとほろ苦い経験から、
説教くさい総括、ご容赦クダセエ。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。