2009年5月9日(土) 日帰り
メンバー:CL妹尾(記)、SL盛山、日置
GWの興奮(?)冷めやらぬ間に、さらなるフリーの鍛錬のため
国内最難ルート「フラットマウンテン(5.14d/15a)」等、高難度ルートのひしめく
二子山へ盛山サンに誘って頂き、一孝サンと3人で行ってきました。
7:10多摩動物公園セブンイレブン~10:40二子山駐車場
~11:40二子山中央稜取付~15:30弓状エリア
~17:15二子山駐車場~20:00八王子駅
前夜に、一孝サンが妹尾部屋に宿泊。ホテルランディは朝食つきでごわす。
盛山サンに気を遣って頂き、すぐ近くのコンビニまで迎えに来てくれた。
圏央道狭山日高ICで降りてひたすら国道299号を走る。
西秩父林道の入口にはハイカーの方々の車やバスがわんさか、本日は快晴ナリ。
二子山の北側駐車場にはクライマーの車が4~5台、中には香川ナンバーも。
股峠までは10分程度、峠を少し下り気味に西のアプローチを歩く。
祠エリアには数人が登ってました。
本日はまず、盛山サンリクエストの二子山西岳「中央稜(6P、5.8)」へ。
3人なので、リードの後セカンドはロープに登高器をセットし登り、最後にサード。
一孝サンは今回、指を痛めていたので無理せず終始セカンド。
1P目(5.8):盛山リード、本来なら凹状を登り右トラバースだが、やる気みなぎる
盛山サンは迷わず「無名クラック(5.8)」を1P目に選択。前日までの雨の影響で
クラックの中はぬめっているし、あまり登られていない?泥・草付きもあるので
なかなか渋いようデス。核心は7~8m登った中間部、ハンドジャムが効きにくく
スタンスも悪い中をずり上がる。右のフェイスの石灰岩特有?な凸凹の
小さなカチもたまに使える。石灰岩初めての僕等には5.9+くらいの体感。
2P目(5.8):妹尾リード、1P目のいやらしさから打って変わって今度は陽も当たり
快適なフェイスクライミング。核心という核心は特になし。中間部で、ホールドが
乏しいスラブになった?と思ったら、右に2mトラバースするとガバが再び続きます。
3P目(5.8):盛山リード、ハイライトのコーナークラック。核心は中間部のOW?
盛山サンは適度な緊張感のもと、楽しそうに登る。クラックなのにボルトが
打ってあるが、NPがあると心強い。キャメ#3/4~3ぐらい?
一孝サンが登った後、サード妹尾は終了点が同じなので隣のルートの
「ラップタイム(5.9)」をフォローする。石灰岩特有の凸凹な面をフェイスクライミング。
適度なカチが続き、丁寧にスタンスを拾うクライミングの基本が身に付く好ルート。
この後ルートはさらに3~4Pあるが、簡単そうだったので(Ⅲ~Ⅳ+級)
頂上まで抜けず、もう少しフリーの難しいルートへ行こうということで下降。
懸垂下降はバックロープ(50m)を担いできたので2回で取付きへ。
小休憩の後、妹尾リクエストで「日本100岩場」曰く、『日本一かぶった10a』という
弓状エリア、「悪魔のエチュード(5.10a)」へ。
弓状エリアに行くと、このエリアは「悪魔の~」以外のルートはすべて5.11~13という
高難度グレードの巣窟というのも納得、カブリまくり・・・。
それに前日の雨の影響か、染み出しが酷く雨が降ってるみたい(苦笑)
「悪魔のエチュード」核心と思われる”悪魔の指”といわれる突起物もかなりビショビショ。
10aとはいえ、この前傾壁でこのコンディションでは・・・と一瞬弱気になるが、
イカンイカン!逃げてどうする!弱気な自分を奮い立たせて準備する。
まず数メートルあがり、前傾が始まる部分まで上がる。
いざ近くで見るとかなりの威圧感。弱気で踏ん切りつかないのか、
オブザーベーションを念入りなのか、7~8分そこで動けない(笑)
え~い、何をもたついてんだ、とっとと逝け!と決心し、スタート。
”悪魔の指”までが前傾が強く、手早く手順とムーブを組み立てないと
緊張も相まって、すぐにパンプする。いままで、薄カブリやワンポイントのハング越えは
経験があるが、このルートは今まで経験したことの無い前腕の張りが体験できる。
適度なガバが当然続くが、人工壁と違ってホールド・スタンスが決まっている訳ではなく
外岩の前傾壁リードの洗礼を受ける。
ヌンチャクにクリップするたびにヒヤヒヤしながら、でも絶対にヌンチャクを掴むような
無様な真似はしないと気合で登る。数手のガバがの後、”悪魔の指”の先端にスタンスを
拾いながらたぶん石灰岩特有であろう突起物をうまく拾い高度を上げる。
”悪魔の指”はヌレヌレだが、抱きかかえて不恰好なレスト。
ここで顕著な前傾が終わり、垂直~薄カブリとなりホッとするが
実はここからが核心に(笑)。斜上フレークやカンテなど縦系ホールドを
うまく使わないとなのだが、かなりパンプしたのと「OS」が頭にちらつきなかなかムーブが
決まらない。フレークに沿って左にラインを取ると終了点との間にあるカンテに邪魔され
クリップが難しい。考えたムーブで登り、やっぱりダメで”悪魔の指”までクライムダウン。
これを3~4回繰り返し、結局ここで20分ぐらいもたつく。盛山サン、ビレイすみません・・・。
もうレストしてもレストにならないと腹を決めて、ホールドは厳しいが
カンテの直登を選択する。2手、3手、手早く・確実にムーブをこなす。
終了点のクリップも緊張する。終わった!思わず雄叫び。日本一カブッた10aをOS~
(10aで大袈裟なのが情けないデス・・・・。)
Trをセットして、ようやく盛山サン・一孝サンに登って頂く。無駄に長くお待たせして
申し訳ありませんでした。盛山サンは前傾部分をサッサと登り、一孝サンは
キレイなフリーらしいムーブで登る。あんな華麗なムーブでリードしたかったなと・・・。
一考サンに終了点・ヌンチャクの回収を御願いするが、かなり悪戦苦闘。
前傾壁は回収も大変でした。一孝サン・盛山サン、お疲れ様でした。
妹尾のせいでだいぶ出発が遅れたが、幸い大した渋滞も無く、往路と違って
復路は国道462号~関越道・本庄児玉IC~圏央道・あきる野IC経由で
往路より1時間くらい早く八王子へ。高速道路1000円は偉大デス。
(実際は1300?取られたケド・・・)
個人的な総括で恐縮ですが、今回は”前傾壁”入門ということで色々勉強できました。
1:『平日にジムで行っているトレーニングがある程度は役立つこと。』
普段、妹尾は最初の1時間をランナウトのオートビレー(Tr形式)で
自分の限界グレード(5.10d~11a)集中して10本前後、ムーブを意識して丁寧に登る
次に1時間半ほどそこそこ登れるグレード(5.10b~c)をとにかく休まず登る。
このとき必ず細引きロープをハーネスにつけてクリップ動作を入れる。
最後にフィンガーボードを10分程こなし、ストレッチで終了。
週2~3回、1日25本がノルマ。3月下旬から始めて1ヶ月半でそこそこ効果が出てます。
2:『リードの上達はリードのトレーニングでないと難しい』
普段のトレーニングがTr形式なのでクリップ動作を混ぜたとしてもやはりギリギリの
リードトライでは余裕が出てこない。ジムで知り合いを作って、なるだけリード
するのがやはり上達の王道だと今回実感しました。
妹尾は火・木は必ずランナウトで攀じってますんで、お気軽に声をお掛けください。
(たまに水・金いることも・・・)
字が違うよ、ふん。
投稿情報: 宋一孝 | 2009/05/10 14:29
御名前間違え、大変失礼致シマシタ。
修正完了です。
投稿情報: ランディ・びん(妹尾) | 2009/05/10 23:01