2007年3月3日~4日 L:妹尾
ちょうど1ヶ月前の挑戦では悔しくも敗退(詳細は別報告)のルートに、
再び挑戦した。
今回は前回の山行からかなり具体的なイメージを持って臨めるので
これでダメなら・・・と少しプレッシャーの中、行ってきました。
3日(土) 南流山駅5:37~日野春駅9:20 横手駒ケ岳神社~横手・白須分岐点~五合目小屋
前回と全く同じ電車、時間帯で日野春駅へ到着。これまた前回同様に横手の登山道までおよそ
3時間ぐらいはかかるであろう道のりを歩き出す。途中の商店で昼飯を買って、ひたすら歩く。
まあ、今回はおとなしく3時間の歩きだろう・・・・、とそこへ。そうです、2度あることは3度ある!
またしても地元の親切な方に乗せて頂く。3度目の「あざ~っす!」
しかも今回は登山道すぐ近くまでありがたくも送ってもらったおかげで、予定より
1時間も早く12:00登山開始。しかし今日はあったかい、日野春駅近くの電光掲示板では
10:00現在で14℃・・・(苦笑)。登山口から1時間ぐらいはかなり薄手の格好で登る。
途中、黙々歩いていて、ふと前を見ると毛の塊?・・・・死体です、カモシカの。
鳥につつかれたのか、いくつか穴が開いていて中身が・・・。でもあまり汚い感じはせず、
また土に還っていくのだなあ、と合掌。
横手・白須分岐を越えても雪がほとんどない。刃渡りあたりでようやく雪出現
前回よりも標高で100mくらい上に雪が後退してる感じ。結局、キツイ登りは相変わらずだが
雪の少なさや、前回来ていることもあり、17:00前には五合目小屋に到着して、テント設営。
シャベルで雪を掘って平らな場所を作るが、雪って言うか氷。硬い硬い。
水・夕飯を作って(キムチ雑炊、お汁粉)食べて、19:30就寝。
4日(日) 五合目小屋~七丈小屋~八合目鳥居~甲斐駒ヶ岳頂上~
八合目鳥居~五合目小屋~横手・白須分岐~横手駒ケ岳神社 韮崎駅17:45~新松戸21:00?
出発前の天気予報や前日のラジオ情報で、月曜は天気が荒れるとのコトなので、
今日中に登頂して、最低でも刃渡りぐらいまでは下っておこうと考え、
気合をいれて1:30起床。でも寝ぼけていて出発に手間取る。こういうのも実力だよな・・・。
3:00過ぎ出発、前回とちがって風もなく穏やかな中、月明かりの下を登る。
5:00前に七丈小屋を通過。さあ、こっからは自分にとって冬季未踏のルート、気合が入る。
この時、八合目手前にヘッドライトが幾つか動くのを発見、物好きがいるなあ・・・俺もか。
残念ながら、先のパーティーが作ってくれたトレースを辿り急登を歩く。
七丈小屋から1時間ぐらいで夜明け。こんな瞬間があるから山はいい。
なんて考えているとすぐ近くで「げーこ、げーこ」蛙? いや、うわさに聞く
雷鳥の鳴き声だろう。しかしホンとカエルそっくりだなあ(笑)。
八合目を過ぎるとさすがに本格的な雪稜に入る。
夏に登ったときのイメージだと岩と雪(氷)のミックスかな?とイメージしてたが、
完全に埋没。雪も深くなり、トレースを外すといきなり膝まで埋まったり、
かと思えば氷結していてアイゼンがよく効いたりと初めての雪稜を堪能。
しかしなかなか頂上は間近に見えるものの、距離が縮まらない。
雲の合間から見える北岳や遠くの八ヶ岳に元気づけられ、ここは我慢。
頂上までもう少しの場所で、先行パーティが下っているところとすれ違う。あと少し。
8:00、登頂。
もっと感動するかと思いきや、登頂の実感を静かに噛みしめる感じ。
雪は少ないし、トレースはあるし、一般縦走路だし・・・、それでもこの山行が
一の倉、滝谷、そして海外の高峰に通じていると信じて素直に喜ぶ。
さあ、天候が悪くなる前に一気に下山しようということで急ぐ。
八合目付近の下りで折角持ってきたんだからと、試しにロープを使ったりしてみる。
ロープのたたみ方が悪く絡まったりとここら辺はモロにヘタレぶりを露呈。
七丈小屋まで一気に下る。途中、疲れてたので尻スキー(?)で降りたりするが、
スピードつきすぎ。でも玉坂直伝の滑落停止で無問題。
七丈小屋を少し過ぎたあたりでアイゼンを引っ掛けて転倒、危うく崖へ滑落しそうになる。
まだ朝とはいえ、既に行動時間は7時間近くになり、疲労もたまる。慎重に下ろう。
刃渡りを過ぎたあたりでも、前回であれば雪がふかふかだったので、アイゼンは不要だったが、
今回は少ないが、ザラメ状に氷結しておりアイゼンは付けっぱなしで降りる。
バスの時間が気になり、最後1時間ぐらいは最後の力を振り絞り小走り。
ようやく横手駒ケ岳神社についたときは結構ふらふら、今日は昼飯なし行動食(チョコ)のみで
11時間近く歩いた。とにかくクタクタ・・・。
さて、帰りはバスだなと思いバス停に行くと韮崎行きのみ。
そういえば、バス賃大丈夫かな?え~と、手持ちは825円・・・。
一緒に並んでいた方に韮崎までのバス賃聞くと830円・・・・、NO!!!・・・。
仕方なく一個手前のバス停で降りて駅まで徒歩かと思いきや、
なんとバスの運転手さん、ありがたいことに10円サービス。10円の重さを実感。
いや~山梨の人は懐が深いな、ホンと。
17:45に韮崎出発。家まで爆睡は言わずもがな。
全体的な総括としては、登頂したものの雪も例年に比べても前回に比べても
明らかに少なく、真のリベンジはやはり来年の2月か、と思う。
このシーズン中にあと2~3回は雪山(冬山は無理かな・・)を登り、
次の冬の本格的な冬季登攀への足がかりとしたい。