2017年2月
3週連続の厳冬期谷川岳一ノ倉沢の記録。byたね
■烏帽子沢奥壁大氷柱
全体として氷がシャーベット状であり、スクリューは決まりません。落ちたり、不用意なテンションは間違いなく抜ける。mix部分もプロテクションは非常にプア。落ちないクライミングが前提かと。
また、スノーシャワー、雪崩も激しいのが来ます。吹っ飛ばないように。登攀時間5時間ちょうど。
▼データ
・1p目60m 結果として今回の核心部。鬼の荒澤、岩氷草付きmix帯をいきなり35mランナウト。
・2p目40m 13cmスクリューにタイオフとアイスフックのビレイ点で登攀スタートという絶対に落ちられないピッチ。
5級の薄氷で岩を叩きまくり、アックスの刃が欠ける。
・3p目50m 短いが6級の氷セクションが出てくる。でもスクリュー効かない。
・4p目70m 長い5級の氷。でもスクリュー効かない。70mロープ一杯で終了点の灌木。
2:00駐車場^6:30中央稜取付^7:30烏帽子沢奥壁大氷柱取付^12:30終了
■滝沢第三スラブ
先週と違って、振り続ける湿雪とスノーシャワー、おまけにホワイトアウトで稜線何も見えないと、一ノ倉沢さんが熱烈歓迎してくれました。
三スラはスピード感と雪崩への判断力が大事なルート。下部は同時登攀で素っ飛ばし、上部の6p7p目の雪壁で3時間。登攀時間が7時間なのでやっぱし上部がこのルートのキモですかね。
▼データ
1p目50m:ちゃんと立った氷。平爪アイゼン&丸い歯のアックス&スノーシャワーで前が見えずにパンプする。
2p目220m:F4の下部まで氷雪壁。
3p目100m:F4-雪壁-F5。氷主体で楽しい。
4p目170m:上部草付手前まで雪壁。
5p目60m:草付。ワーティーしか支点は取れない。1本ばち効き。
6p目50m:急な雪壁。ここまでは掘り出せば細い潅木がある。
7p目60m:垂直の氷~急な雪壁~ドーム状岩壁基部。何も支点が取れず最後は40m以上ランナウト。泳ぐように雪壁を登る。アイスフックを岩に叩き込んでビレイ。
8p目15m:αルンゼ下降点までトラバース。
6:45取付^10:155p目の草付終了^13:45αルンゼ下降点(三スラ終了)^15:00国境稜線^15:30山頂
■滝沢リッジ
「大氷柱」「スラブ」とくれば最後は「リッジ」でしょう。
日本を代表するスノーリッジと言われるらしいですが、ぽかぽか陽気に包まれのんびり楽しめました。今冬は一ノ倉沢の3大看板ルート登れて満足。来年は幽ノ沢にちょっかい出しますかね。
■データ
1p目150m:スラブから雪壁藪。
2p目150m:雪壁藪。
3p目150m:雪壁藪。p3辺りでビレイ。
4p目70m:ナイフリッジ。ホルンピークでビレイ。
5p目60m:草付からナイフリッジ。
6p目60m:ナイフリッジ。
7p目50m:ナイフリッジから草付。
8p目100m:ナイフリッジから急雪壁。ドーム基部まで。
9p目45m:ドームトラバース。αルンゼ下降点(終了)
6:30取付^11:00ホルンピーク^16:30αルンゼ下降^17:30国境稜線^17:45山頂
コメント
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