管理ビンです。
今、世間の状況を考えれば登山とかクライミングなんてクソみたいな
贅沢なんでしょうね。しかし、岳人にできるのはただ真摯に登ることだけ。
登らせてもらっている感謝を忘れず攀じっていけたらと思います。
【特集 5.15aへの道】 P13~
『5.15』。あまりに途方もないグレード過ぎて、個人的には『宝くじで3億円』と同じくらいイメージがわかない世界です。”所詮ボルトルートの器械体操だろ?”なんて悲しいヤジも時に聞きますが、1988年に平山ユージ氏がフランス・ベルドンの岩場でLes Specialistes(8b+,5.14a)を第4登してから、去年スペイン・オリアナの岩場でPapi Chulo(9a+,5.15a)を安間佐千サンが第4登するまで多くの日本人が、それこそ血のにじむような努力を重ね、想像を絶する辛酸をなめた22年という歳月があったことは歴然とした事実でしょう。
ま、一生かかってもせいぜい5.12が目標程度な管理ビンがほざくのもアレですが、アルパインと比べればたかだか(←メチャクチャ失礼)、数十mにかける情熱と、そこに至るまでの葛藤、トライ中の一挙手一投足は冬壁に悲壮な覚悟で挑む往年のアルパインクライマーとなんら変わらない気がします。違うといえば、年齢くらいですかね?(笑)。
しかし、国内外を問わず高難度のルート完登に名を連ねたクライマーを見ると、圧倒的に小山田大氏と平山ユージ氏が多い。普段すごいスゴイと言われているが、やはり目に見える”情報”を突きつけられると改めて彼らが途方もないプロフェッショナルだなと実感します。そして彼らを越える存在が早く頭角を現してほしいとも。
【高みを目指して ~瑞牆山・不動沢 トラッドルート開拓~】 P28~
転じてコチラはトラッドな特集。御存知、室井登喜男氏による、2009~10年の瑞牆山・不動沢開拓の報告。しっかし、アレですね。読んでて手に汗握るというか、呼吸が苦しくなるのは管理ビンにも変態の素質十分なんでしょうか?(笑)。トラッドの精神であるミニマムボルトの思想は、部外者にとっては全く意味不明な思想なんでしょうが、開拓者というより求道者である室井氏の姿勢には感服至極。例えば、
「(中略) さらに、下向きに開いたポケットにはコパーヘッドを押し込み、なにかの弾みで取れないように、練り消しゴムで栓ををした。」
ちょ、ちょ、ちょ、落ち着け~!ムロイ~!!
こんなプロテクションばっかではないですが苦笑、基本的にグレード末端に”R”やら”R/X”、”X”なんぞ顔出してて基本的に”堕ちられねえぞ”的なルートのオンパレード。でもちゃんとルート図までご丁寧に載ってる訳で、アルパインクライマーならいつか、と思いつつ、まあまずは地道にクラックやりましょや、てなチキンな管理ビンでした。それにしてもGiriGiriな佐藤裕介氏、どこにでも顔出してますね(笑)、ほんと尊敬。
【最近のクライミング事故を考える】 P100~
大学山岳部や社会人山岳会の衰退が顕著な現在、その数が示すように勢いを増す(?)のがジム育ちのクライマー。ジムと岩場での決定的なリスクの違いがうまく伝わっておらず(学んでおらず)、それが原因で近年散見される事故例を集めて、その事故防止ポイントを紹介している報告。
ちゃんとした山岳会(まつど岳人のように?)なら、”そんなのアタリメ~じゃね?”てなリスクも知らない人には非常に危険なワケですね。最近、まつど岳人にも意欲的・実力派の新人サンがチラホラ加入されましたが、登れる技術と安全に登れる技術はちょっと違うのも事実(・・・まったく違うわけではないヨ)。岩シーズンもいよいよ開幕するに当たり、将来のパートナーは大事に育てませう。
しかしながら、さっきまでトップロープでヒイヒイ行ってた先輩に偉そうなコト言われても残念な雰囲気になるのは必須なので、教える側もしっかり覚悟・準備して登りましょう。登攀レベルが上がれば、それに比例して安全レベルも上がるのですからネ。
山と渓谷社 出版 1400円(税込)
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