管理ビンです。
社会状況は相変わらず騒乱・混乱が続きますが、
時間は確実に過ぎていってます。もうすぐ桜の季節が来て、
初夏を迎え・・・被災地に一日も早く笑顔が戻りますように。
・・・”自立した”登山者・・・。
この言葉は単純なようで深いと思います。古今東西、登山を志した人間が常にそのようにありたいと思っていて、でもなかなかにその境地に完全に達している人は少ないと。今回は現在、日本現役トップレベルの山屋10人の、登山におけるそれぞれある特定の行為を主題に”自立した”とは何かを語る寄稿文を集めた報告。内容は、
『山を知る』(横山勝丘)、『歩ける』(谷口ケイ)、
『担げる』(天野和明)、『計画を立てられる』(角幡唯介)、
『装備を選べる』(関根匡)、『泊まれる』(平出和也)、
『地図を読める』(榎本成志)、『アクシデントに対応できる』(花谷泰広)、
『食べられる』(服部文祥)、『山を考える』(佐藤裕介)
このラインナップだけを見てもかなり豪勢だが、その中身は期待を裏切らない。一人一人が、それぞれ与えられた行為を中心に語ってはいるが、だいたいは最後のほうに脱線している(笑)。それは彼らが自由奔放というより、彼らの信条や山への姿勢、これまで歩んできた自負、山屋としての矜持が、とても一つの行為だけで文章を完結できずあふれ出した結果なのだと思う。これはさながら名著”岳人備忘録”のダイジェスト版のような感じ。
管理ビンの気になった一言。
『(前略) リスクを理解した上で、あえて行うのが本質でもあるアルパインクライミングで、本質を外れるような行為はただのショーになってしまうからだ。不安がないクライミングなどありえない。しかし、そこにはそれまでに長い時間をかけて積み重ねた自信と、経験と、体力とがあり、だからこそ軽量化もできるのだ。学生や若者が、軽量化のためだとか言って、数十グラム軽くするために、体力的、精神的な不安を金銭的な負担に置き換えて、軽量な装備や安易な軽量化に走ったりするのは、決していいことだとは思わない。それは中高年に譲ろう。その前にやるべきことがある。楽をするな。このような意見は現代では少数派であろう。登山の楽しみは苦しさを克服することだけではない。しかし、人間がコントロールできない自然の中にはいる以上、『覚悟』と『努力』は必要でないかと思っている。』(天野和明)
この特集を読み終わって、つくづく思うのは”はたして自分は自立した岳人なのか?”ということです。ついつい安易に『貰っている』をやらかしていないでしょうか?
・相手に誘って『貰っている』
・相手に計画書を作って『貰っている』
・相手に車を出し、運転して『貰っている』
・相手に重たい荷物を持って『貰っている』
・相手に食事を作って『貰っている』
・相手にこれから登るルートを決めて『貰っている』
・相手に高価なギヤを貸して『貰っている』
・相手にリードして『貰っている』
・相手にトップロープを張って『貰っている』
・相手に下降路を探して『貰っている』
・相手に報告を書いて『貰っている』
勿論、それぞれに事情があり、注ぎ込める『努力』や『覚悟』に限界はあります。それを金銭的な負担に置き換えるのも時にはやむをえないのも事実。でも、それをやらかしてしまう前に、面倒くさくても一度足を止めて考えたいものです。『本当にそれでいいの?』と・・・。自立することは本当に難しいことです。でもその先には素晴らしい自由と達成感が待っていると信じて頑張りませウ。
今回はちょっと時間がないので、レヴューはここまで。まだまだ面白い記事があるんですが、レヴューして『貰っている』コトもたまにはやめて、自分で未読の雑誌をオンサイトしてみるのも一興かもデス。
最近のコメント